金魚がたまごを産んだらどうする?生存率を上げる7つのポイント
金魚がたまごを産んでいることを発見したら親魚と隔離する、水カビ防止をする、エアレーションをする、温度管理を徹底するといったことをしなければなりません。
また、白く濁った金魚の卵は生まれてこないので水槽から取り除いて水質が悪化しないようにするといった管理も求められます。
成魚の金魚はタフで生命力が高いですが、卵や稚魚はすぐに死んでしまうので生存率をあげるための飼育の注意ポイントは最低限知っておくべきです。
この記事では金魚の卵を見つけた時にすべきことや生まれたばかりの稚魚の飼育ポイントを解説しています。
金魚のたまごの生存率を上げて孵化させる7つの方法
金魚(親魚)と卵を分ける
金魚の親魚は自分で産んだ卵であろうが稚魚であろうが、口に含めるものは食べてしまうため、混泳することはできません。
金魚の卵を見つけたら親魚を別の水槽に分けるか、金魚の卵が付着している水草や人工物を別の水槽容器に移しましょう。
水カビ防止剤を使用することも考えると卵を別の容器に隔離したほうが都合が良いかもしれません
水カビ防止でアグテンを使う
金魚の卵は活着性があるためカビが生えやすいです。そのため、カルキ抜きした水で放っておくとカビが生えてしまい卵が死んでしまうことがあります。
水カビを防止するためにアグテンやメチレンブルーを添加しておくことをおすすめします。
金魚の卵が孵化していない間は効果が切れたタイミング(色が透明に戻る)を見て追加で添加しましょう。アグテンは毒性が低いため、生まれた稚魚への影響も少なく、産み付けた水草も枯れにくいので非常に相性が良い水カビ防止剤です。
メチレンブルーも水カビ防止効果がありますが、生きた水草が枯れたり溶けたりすることがあります。
水草が枯れたり溶けたりすることで水質悪化を招く恐れがあるので、メチレンブルーは産卵床や人口水草に卵を産み付けた時に使用すると良いです。
エアレーションを設置する
金魚の卵も呼吸をしているため、水槽内の酸素はしっかり確保する必要があります。
とくに金魚の産卵時期である4月〜6月、9月〜10月は水温が高くなりやすいため、酸欠になりやすいです。
金魚(親魚)がポンプなしで生活していたとしても、金魚の卵や産まれたばかりの稚魚は酸欠を起こして死ぬことがあります。酸欠で死なないようにエアレーションは必ずするべきです。
白く濁った卵を排除する
金魚の卵は3日〜7日程度で孵化します。
成長が早いため、金魚の卵がダメになるかどうかもすぐに見分けることができます。白く濁った卵は無精卵やダメになってしまった卵なのですぐに水槽から取り除く必要があります。
放っておくと水質が急速に悪化して白く濁っていき、ほかの卵も死んでしまう恐れがあります。無精卵は金魚(親魚)が産卵した時からあるものなので見つけ次第取り除きます。
水温を20度〜25度に設定する
金魚の卵を孵化させるなら20度以上の水温が必要です。金魚の卵は水温と日数をかけて合計値が100到達する前後で孵化する傾向にあります。
20度なら約5日程度、25度なら4日程度、30度なら3日程度で孵化します。
水温が高ければ活発化して孵化の時間も短くなりますが、その分水質悪化も早いので卵や稚魚が死んでしまうリスクが上がります。
水温が冷たすぎず熱すぎないようにコントロールがしやすい25度前後がおすすめです。
稚魚用の餌を準備する
卵から孵化したばかりの稚魚は身体が小さすぎるため、親魚が食べるような餌は食べられません。金魚の稚魚にはミジンコやインフゾリア、ブラインシュリンプといった小さな生き物を与えます。
孵化してからすぐには餌を食べることはできませんが、2日〜3日程度すると泳げるようになります。泳げるようになったらミジンコやインフゾリア、ブラインシュリンプを与えます。
ミジンコはメダカの餌としても人気があり、生きたまま購入することもできます。インフゾリアやブラインシュリンプは卵から孵化させたものを与える必要があるため、金魚の稚魚が泳ぎ回る前に用意しておく必要があります。
金魚の稚魚の生存率を上げる育て方
排水量の弱いフィルターを設置する
金魚の稚魚はミジンコやインフゾリア、ブラインシュリンプを餌として与えるため、水が汚れやすいです。そのため、フィルターを設置した方が水質悪化を防いで生存率を上げることができます。
濾過フィルターはエアーポンプ式のフィルターや排水量の少ないフィルターを設置します。排水量の強いフィルターを設置すると稚魚がフィルターに吸い込まれてしまったり、水流が強いことで流されて弱ってしまいます。
おすすめのフィルター
スポンジフィルター
スポンジフィルターはエアレーションの空気が上昇するエアーリフト構造を利用して水中のゴミを集めることができる濾過器です。水槽内に酸素を回せるだけでなく、きめ細かなスポンジフィルターのおかげで生後まもない稚魚が吸い込まれるのを防止することができます。
投げ込み式エアーフィルター
金魚飼育でポピュラーな投げ込み式のフィルターです。エアレーションも同時に行なえるので酸欠防止にもピッタリです。地域によってはディスカウントストアやスーパーでも購入できます。GEXではロカボーイ、水作ではエイトコアという名称で販売されています。
マスターパルプラススキマー 300
マスターパルプラスは流水量を限りなくゼロに近く設定でき、水面の油膜も取ってくれるので水中と水面の両方を綺麗にすることができます。生後2ヶ月目以降からの設置におすすめ。
エアレーションを欠かさない
金魚の稚魚に関係なく、多くの魚の稚魚は酸欠になりやすく、死因の割合が高いのも酸欠です。成魚がポンプなしで生活できていても稚魚が同じように生きられるとは限りません。
特に夏場になると水温が上昇することで水中内の酸素濃度が下がることによりポツポツと死んでいくこともあります。エアレーションは24時間欠かさずするようにしましょう。
水換え頻度を一定に保つ
水換えは同じ水質をキープできるように決められた期間で定期的にするようにしましょう。目に見えて水が汚れやすい環境は水槽のサイズが小さいか、濾過フィルターの能力が追いついていない可能性があります。
隠れ家をきちんと用意する
親金魚と稚魚を混泳させている場合は、隠れ家がないと食べられてしまいます。親金魚と混泳していなくても隠れ家があることでストレスを軽減させることができるので生存率を上げることができます。
隠れ家は水草や人工水草、土管、流木など身を隠せればなんでも構いません。
稚魚の成長に合わせて餌を変える
金魚の稚魚:1ヶ月目で与える餌
金魚の稚魚は生まれてから1ヶ月間はメダカの針子のように数ミリしかない大きさです。2週間ほどで1cm前後へと成長し、さらに2週間経過すると2cm程度にまで成長します。
ミジンコやインフゾリア、ブラインシュリンプは生後1ヶ月間継続的に与えるようにしましょう。フレークや顆粒をすり潰しても食べずに吐き出すことが多いので、アルテミアやミジンコを与えるのがベストです。
金魚の稚魚:2ヶ月〜3ヶ月で与える餌
金魚の稚魚は生後2ヶ月〜3ヶ月が経つと3cm程度にまで成長し、大きい個体は4cm程度にまで大きくなります。
大きさが3cm程度にまで大きくなったらアルテミアやミジンコを卒業して、切り刻んだアカムシや砕いた乾燥アカムシ、稚魚用の餌、すり潰したフレークを食べるようになります。
金魚の稚魚:生後3ヶ月以降に与える餌
サイズが大きくなり、フレーク食べるようになったら、親魚で与えていたような色揚げ用の餌を与えて発色を良くするように飼育方法を切り替えたり、サイズを上げるためにタンパク質の多い餌を与えるといった独自の工夫を始めて良いでしょう。
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