錦鯉の当歳とは?選び方・育成方法とジャンボ当歳の基準を解説

錦鯉の「当歳」とは、その年に生まれてから12月31日までの若い個体を指します。翌年1月1日からは「明け2歳」となるので生後半年だったとしても、翌年を迎えると「明け2歳」となります。錦鯉の当歳は急速に成長し、秋までに15〜20cm程度になることも珍しくありません。
当歳と呼ばれる時期は体型や模様が形成される重要な時期で病気にも弱いという飼育の難点があります。錦鯉の「当歳」にはランクがあり、特に注目されるのが「ジャンボ当歳」と呼ばれる大型個体です。
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錦鯉の当歳とは?定義と特徴

当歳の意味
当歳とは、その年に生まれた若い錦鯉のことを指します。具体的には、春から夏にかけて産卵された卵がふ化してから、その年の12月31日までの期間にある錦鯉のことです。
錦鯉の年齢の数え方は、人間とは少し異なります。例えば、6月に生まれた錦鯉は、その年の12月31日まで「当歳」と呼ばれます。そして翌年の1月1日からは「明け2歳」となり、実際の誕生日を迎えると「2歳」になります。

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当歳の成長と特徴
当歳の錦鯉は、驚くべき速さで成長します。
生まれたばかりの稚魚は数センチしかありませんが、適切な環境と餌で育てると、秋までに15〜20センチほどに成長することも珍しくありません。中には「ジャンボ当歳」と呼ばれる、30センチを超える個体も存在します。
当歳の時期は、錦鯉の体型や模様が形成される重要な時期でもあります。この時期の成長具合や模様の発現が、将来の品質を左右することになります。また、当歳は成魚に比べて病気に弱いという特徴があります。特に水温の変化や水質の悪化に敏感で、「眠り病」などにかかりやすいので、細心の注意を払って飼育する必要があります。
ジャンボ当歳とは
ジャンボ当歳は、錦鯉愛好家の間で人気の高い特別な当歳です。
通常、当歳の錦鯉は秋の池上げ時に8〜15cm程度の大きさですが、ジャンボ当歳は20〜30cm、時には35cmにも達する大型の個体を指します。これらは特別な方法で育てられており、主に大型になる系統の親から生まれた錦鯉です。ジャンボ当歳を作るには、広い池で少数の錦鯉を育てる「薄飼い飼育」という方法が用いられます。
この方法では、錦鯉一匹一匹に十分な餌と空間が与えられるため、通常よりも早く大きく成長します。ジャンボ当歳は見た目のインパクトが強く、将来的に70cm以上の大型錦鯉に成長する可能性が高いため、コレクターからの需要が高いです。



ただし、大きいからといって必ずしも品質が良いわけではありません。
錦鯉の当歳の飼育ポイント
20度〜25度の水温を維持する
当歳の錦鯉を元気に育てるには、水温管理がとても大切です。
錦鯉は変温動物なので、水温によって体の調子が大きく変わります。当歳の錦鯉にとって理想的な水温は20度〜25度くらいです。この温度帯では、エサの消化や成長が最も活発になります。
冬になると水温が下がるので、ヒーターを使って15度以上をキープするのがおすすめです。急激な温度変化は錦鯉にストレスを与えるので、温度を変える時は1日に1度くらいのペースでゆっくり調整しましょう。水温計を使って毎日チェックする習慣をつけると、錦鯉の健康管理にも役立ちます。
餌やりは1日2回〜3回がベスト
当歳の錦鯉は成長が早いので、適切な餌やりと栄養管理が欠かせません。
基本的には、1日2〜3回、錦鯉が5分以内に食べきれる量を与えるのが理想的です。市販の錦鯉用フードは栄養バランスが整っているので、これを主食にするといいでしょう。サイズは錦鯉の口の大きさに合わせて選びます。
成長期には、タンパク質が豊富な餌を中心に与えると良いですが、与えすぎには注意が必要です。時々、ゆでたほうれん草やオレンジなどの果物を少量与えると、ビタミン補給になります。
水温が15度を下回る冬場は、錦鯉の消化機能が弱まるので、餌の量を減らしたり、消化しやすい冬用の餌に切り替えたりするのがポイントです。餌やりの時は錦鯉の様子をよく観察し、元気に食べているか確認しましょう。
病気の予防と早期発見に徹する
当歳の錦鯉は病気にかかりやすいので、予防と早期発見が重要です。
まず、水質管理をしっかり行いましょう。週1回の水換えと、フィルターの清掃を定期的に行うことで、病気の原因となる有害物質を取り除けます。新しい錦鯉を入れる時は、必ず2週間ほど隔離して様子を見ましょう。



これで病気の持ち込みを防げます。


毎日の餌やりの時に、錦鯉の動きや外見をよく観察することが大切です。元気がない、餌を食べない、体表に白い点ができた、などの異変に気づいたら要注意。早めに治療に移ったり、わからない時は購入先のブリーダーに相談するのがいいでしょう。また、塩浴や薬浴を定期的に行うと、病気の予防に効果があります。



特に、水温が変わりやすい春と秋は注意が必要です。


当歳の選び方と購入時の注意点
品質と価格の関係
錦鯉の当歳を選ぶ際、品質と価格の関係を理解することが重要です。
一般的に、高品質の当歳ほど価格が高くなりますが、その判断基準は複雑です。品質を決める主な要素には、体型、模様、質(肌質)があります。理想的な体型は、頭が小さく胴体が太いドッシリとした形です。
模様は品種によって異なりますが、左右対称で鮮やかな色彩が好まれます。質は、鱗のきめ細かさや体表の光沢などを指します。これらの要素が優れているほど、価格は上がります。
ただし、当歳の段階では将来の成長を完全に予測するのは難しいため、信頼できるブリーダーや販売店のアドバイスを参考にするのが賢明です。価格帯は品種や大きさによって大きく異なり、500円程度〜数万円、希少な個体では数十万円以上することもあります。
信頼できる錦鯉販売店の選び方
まず、全日本錦鯉振興会に所属している販売店を探すのがおすすめです。
これらの店舗は一定の基準を満たしており、信頼性が高いといえます。もし店舗を訪問する際は、水槽や池の清潔さ、錦鯉の健康状態をよく観察しましょう。スタッフの知識や対応も重要なポイントです。質問にしっかり答えてくれ、アフターケアについても説明してくれる店舗が理想的です。
通販で錦鯉を購入する場合は、楽天やAmazonなどで購入するのではなく、きちんと販売店ホームページを経由して、販売者と直接連絡が取れる状態で取引するのが安心です。



購入前に病気の有無や返品・交換のポリシーについて確認しましょう。
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