グラスブラッドフィンの飼育|混泳・寿命・繁殖・飛び出し防止
グラスブラッドフィンは「グラス」+「ブラッドフィン」の名前にふさわしく、体色が透明で尾ヒレが赤く染るカラシンの仲間です。
弱酸性(PH6.5程度)を好み、中硬水まで適応できるので水質管理が不慣れな初心者でも飼育しやすいです。この記事ではグラスブラッドフィンの育てるのに必要な水槽サイズや用品、食べる餌、水温や混泳相性、繁殖の仕方などをまとめています。
グラスブラッドフィンの寿命と特徴
グラスブラッドフィンの情報 | |
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分類 | カラシン目 カラシン科 |
学名 | Prionobrama filigere |
別名 | – |
大きさ | 4cm〜6cm |
寿命 | 3年〜5年 |
分布 | エクアドル コロンビア ペルー ボリビア ブラジル |
育成難易度 | |
温度 | 22〜27度 |
水質 | 6.0〜6.5 |
硬度 | 1〜25 |
繁殖 | ばら撒き |
参考価格 | 150円〜 |
グラスブラッドフィンの寿命
グラスブラッドフィンの寿命は平均3年程度で飼育ストレスなくうまく育てることができれば5年ほど生きる個体もいます。
水質は日本の水道水でも再現しやすい弱酸性よりの中硬水で育てられるので、3年以上の寿命を全うさせることも難しくありません。
グラスブラッドフィンの特徴
グラスブラッドフィンは「グラス」+「ブラッドフィン」の名前にふさわしく、体色が透明で尾ヒレが赤く染るカラシンの仲間です。
オスはメスよりも小さく、体が透明なことから卵巣の動きが透けているので目視することができます。透明な熱帯魚は品種が少ないので、透き通った魚を飼育したいユーザーに人気があります。
類似する熱帯魚
【名前】ラミノーズテトラ グラスブラッドフィンとは対局に頭が赤く染まる熱帯魚。体は透明ではありませんが、ワンポイントの赤色を持った熱帯魚として人気が高いです。 ラミノーズテトラの飼育 |
グラスブラッドフィンの飼育に必要なもの
グラスブラッドフィンは成長すると6cm程度にまでなるため、20cm以下の水槽だと窮屈であったり、飛び出しの事故が起きる可能性が高まります。水量をなるべく多く確保できる水槽で飼育を始めましょう。
中型水槽で飼育する場合
濾過フィルター | ろ過フィルターは飼育するのに必需品です。ろ過フィルターがないと水の汚れが早まり魚がすぐに死んでしまいます。30cm〜45cmの中型水槽では外部フィルターがおすすめです。 |
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▶︎ 30cm水槽向け外部フィルターおすすめ一覧 ▶︎ 45cm水槽向け外部フィルターおすすめ一覧 ▶︎ 外掛けフィルターおすすめ一覧 | |
水槽ライト | 水槽用のライトの明かりは人間で例えると太陽のようなものです。水槽用ライトがないと魚は健康的に育たず、綺麗な体色になりません。 |
▶︎ 30cm水槽ライトおすすめ一覧 ▶︎ 45cm水槽ライトおすすめ一覧 | |
エアレーション | エアレーションは通称ブクブクです。夏場は水中のco2濃度が上がるのでブクブクがないと死んでしまう恐れがあります。 |
ヒーター | ヒーターは10月〜4月頃まで必要になるアイテムです。魚の多くは20度以上の水温が必要なので加温できるヒーターは必須です。 |
▶︎ 水槽用ヒーターおすすめ一覧 | |
水槽用ファン | 水槽用ファンは5月〜9月頃まで必要になるアイテムです。夏場は高水温になると魚が死んだり、コケ(藻)が発生するので必須です。 |
▶︎ 水槽用ファンおすすめ一覧 | |
水槽用クーラー | 水槽用クーラーは5月〜9月まで必要になるアイテムでファンの上位互換です。ファンで水槽が冷えない時は水槽用クーラーを導入するしかありません。ファンで冷える時はクーラーはいりません。 |
▶︎ 水槽用クーラーおすすめ一覧 | |
カルキ抜き | カルキ抜きは魚飼育で必須アイテムです。カルキ抜きを使わずに水道水を使用すると残留塩素によって呼吸器を痛めて死んだり、寿命が縮む恐れがあります。100均でも売っています。 |
掃除ポンプ | 掃除ポンプはアクアリウム専用の物を用意すべきです。吸い込みや使い勝手、耐久性が違うので水槽掃除のストレスが大きく変わります。 |
大型水槽で飼育する場合
濾過フィルター | ろ過フィルターは飼育するのに必需品です。ろ過フィルターがないと水の汚れが早まり魚がすぐに死んでしまいます。60cm以上の大型水槽では外部フィルターがおすすめです。 |
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▶︎ 外部フィルターおすすめ一覧 | |
水槽ライト | 水槽用のライトの明かりは人間で例えると太陽のようなものです。水槽用ライトがないと魚は健康的に育たず、綺麗な体色になりません。 |
▶︎ 60cm水槽ライトおすすめ一覧 | |
エアレーション | エアレーションは通称ブクブクです。夏場は水中のco2濃度が上がるのでブクブクがないと死んでしまう恐れがあります。 |
ヒーター | ヒーターは10月〜4月頃まで必要になるアイテムです。魚の多くは20度以上の水温が必要なので加温できるヒーターは必須です。 |
▶︎ 水槽用ヒーターおすすめ一覧 | |
水槽用クーラー | 水槽用クーラーは5月〜9月まで必要になるアイテムでファンの上位互換です。ファンで水槽が冷えない時は水槽用クーラーを導入するしかありません。 |
▶︎ 水槽用クーラーおすすめ一覧 | |
カルキ抜き | カルキ抜きは魚飼育で必須アイテムです。カルキ抜きを使わずに水道水を使用すると残留塩素によって呼吸器を痛めて死んだり、寿命が縮む恐れがあります。100均でも売っています。 |
掃除ポンプ | 掃除ポンプはアクアリウム専用の物を用意すべきです。吸い込みや使い勝手、耐久性が違うので水槽掃除のストレスが大きく変わります。 |
飛び出し防止策は必須
グラスブラッドフィンは俊敏な泳ぎゆえに水面に飛び出してしまうことがよくあります。1cmの隙間であったとしてもそこから飛び出してしまうので蓋の隙間は必ず埋めるようにしましょう。
グラスブラッドフィンの飼育方法
購入時は水合わせをしよう
- 購入してきた袋を水槽に浮かべる。もしくは同じ温度の水が入ったバケツに袋ごと入れて30分放置。
- 袋に2〜3ヶ所穴を開けて導入する水槽に浮かべてさらに30分。(穴の空いた面を水中に)
- 袋にハサミを入れて先程よりも水が混ざるようにする。さらに30分放置。
- 最後に個体を水槽にうつし、袋の水は袋ごと取り除く。(気にならなければ水も入れて良い)
上記は水合わせの簡易的な一例になります。PHをより正確に慎重に合わせストレスを軽減させたい場合は点滴法とってエアチューブを使って飼育水槽から購入した袋へ一滴ずつ水を送り込んで調和せる方法がおすすめです。
点滴法による水合わせがおすすめ
点滴法とは、エアチューブを利用して水を少しずつ加えていき、30分〜1時間ほどかけて水槽の水と購入時の水をチューニングする作業になります。先述したざっくりとした水合わせよりも魚にかかるストレスが少なく、病気の発病防止などに役立ちます。
まずは袋を開けずに水槽にそのまま浮かべて放置しましょう。袋の中身と水槽の水温を合わせるために行います。
季節によって温度差があると思いますが、購入してすぐに合わせるならおおよそ30分〜1時間ほど浮かべておけば大差ない温度になっているはずです。
購入時の袋が大きければ、水量も多いので水槽の中身を減らさないと溢れます。
水温を合わせたらバケツに袋の水と魚を入れます。冬場の場合は温度が水温が著しく落ちないようにヒーターを投入するのがおすすめです。(当たり前ですが水量とヒーターのサイズ等を間違えないように)
エアチューブを水槽に取り付け、その下にバケツを設置します。(水槽からバケツへはサイフォンの原理をしようします。)
点滴法をあまりにゆっくり時間をかけるととんでもない時間になってしまいます。長時間かけても大差ないため、30分〜1時間ほどが良いです。
終わったら網で生体を掬い飼育水槽へ移しましょう。
餌はなんでも食べる雑食性
グラスブラッドフィンはなんでも食べるため、プレコフードのタブレットも食べる個体がいるほど。導入直後は警戒し、餌を食べてくれないことが多いですが、アカムシなどの沈下性の餌は食いつきやすいです。また、他の同サイズの魚がいる場合は他の魚が食べる姿を見て学習し導入直後から食べてくれる場合もあります。
水温は高めをキープしよう
グラスブラッドフィンは熱帯魚なので、低くても22度は維持する必要があります。水草と一緒に。水温が16度を下回ると動きが鈍くなり、低床や水草などの隠れ家に身を寄せて動かなくなります。
長期的な飼育は難しくなり、病気を発病してしまうリスクもあるため、気温が下がる10月以降を目安にヒーターの導入もしくは室内の温度を高くするといった工夫が必要です。
夏場は高水温に気をつけよう
夏場は暑さ対策をしなければ水温が28度以上になるので酸欠状態になったり、水が汚れやすくなります。したがって、ファンやクーラーの設置は5月頃からすべきです。
冬場の水換えは水温に気をつけよう
冬場は水道水と水槽内の温度差があるとストレスによって病気になったり衰弱してしまう場合があります。水換えをする時は水温を合わせてから水を入れるようにしましょう。
グラスブラッドフィンの混泳相性
カラシン | プレコ |
エビ | コリドラス |
エンゼルフィッシュ | グラミーアピストグラマ |
スネークヘッド | ポリプテルス |
グラスブラッドフィンはネオンテトラと同じように温和な性格なので他の魚と混泳させやすいです。ただし、ヒレの長い魚は齧られてしまうことがあるので混泳を積極的にするのは避けた方が良いです。
グラスブラッドフィンの死因や病気対策
グラスブラッドフィンは白点病や尾ぐされ病を発症しやすいです。集団飼育することがほとんどなため、1匹の発症を確認した時点でまとめて薬浴できると理想的です。白点病の疑いがあれば水槽全体をアグテンに漬けるのも一つの手です。
体が白くなる
グラスブラッドフィンの体が透明ではなく白くなっている時は水質変化によるストレスやPHショック、病気のサインである可能性があります。
環境の変化が大きい時はエアレーションをしっかり行い、パーフェクトウォーターなどを使って粘膜を保護するといった工夫が必要です。そうでない場合は塩浴をしてみるのも一つの手です。
白点病
見た目は身体に白い点が増えていく病気です。寄生虫が原因で水槽内の魚への繁殖力は強いです。導入時に合わせて水槽内に唐辛子を入れておくと初期治療や予防ができ、水草にも全く影響がないためおすすめ。
気になる場合はヒコサンZやアグテン、メチレンブルーで1週間別水槽で薬浴してから水槽に加えるのが最も安全です。
尾ぐされ病
ヒレがバサバサとボロボロになっていく病気です。魚の風邪とも言われるくらい発症しやすい病気でもあり、水質変化(PHの上下動や水温変化など)によって引き起こされることが多いです。
かなり症状が進行した状態で塩浴をおこなうと悪化するおそれがあります。適度な水換えをしつつ放置しておいても治りますが、症状が改善しないときは毒性の低いヒコサンZなどを使って薬浴しましょう。
グラスブラッドフィンによくある質問
グラスブラッドフィンの性格は?
グラスブラッドフィンは温和な性格なため、他の熱帯魚との混泳がしやすいです。ただし、ヒレが長いベタやグッピーと混泳させるとヒレをかじってしまうことがあるので注意が必要です。
グラスブラッドフィンの大きさは?
グラスブラッドフィンの大きさは4cm〜6cm程度です。ネオンテトラよりもやや大きいサイズになりますが、多くの熱帯魚との混泳ができるサイズです。