


メダカを飼育して水槽の中に1匹だけ底で動かないということはありませんか?
メダカは口が上に向いている形状から水面の餌を探す特性があり、常に上層を泳ぐ癖があります。また、多くの改良メダカは泳ぎが得意では無いため、積極的に低層を泳ぐ事が少ないです。
そのため、底でじっとして動かないメダカは病気や不調のサインである可能性が非常に高いです。
原因を突き止めて改善策を打たないと数日以内に死ぬ可能性が高いです。
メダカを始めとする魚類の多くは病気や不調で上手く泳げなくなると群れや集団の動きについていけず1匹だけじっとするようになります。
中には個性的な子もいることもありますが、ある日突然1匹だけ底でじっとしていたり水草に隠れているような時はやばいと思うべきです。
水槽の底でじっとしている原因にハリ病になってしまった可能性が挙げられます。
ハリ病とはメダカの各ヒレが身体に癒着するように閉じてしまう病気で、泳ぐことが難しくなって最終的に絶命する病気です。
初期症状は尾ひれの形状が閉じているように見えます。末期になると頭を振るようにクネクネ泳いだり、身体がコントロールできずくるくる回転してしまいます。
ハリ病は初期症状であれば、治る確率が高いです。
底で動かないメダカの尾ひれが閉じている感じがする、ヒレを動かさない、呼吸が早い場合はハリ病の可能性があります。ハリ病の治療方法をご覧下さい。
PHショックとは元いた水質環境と新しい水質環境がマッチしない時に起きる症状です。
PHショックを起こすと暴れ回って泳いだり、呼吸が激しくなったり、底でじっとして動かないといった姿を見せます。
元いた環境に戻すことでショックを軽減し回復させることがのぞめますが、回復できない可能性はあります。
元いた環境へ戻せない場合は、元の水質環境との違いも分からない人がほとんどでしょう。その場合打つ手がないため、酸欠にならないようにして回復を祈るしかありません。
ヒレ病やPHショック、ストレスなどが原因で体力が著しく落ちていると積極的に泳がなくなり、底でじっとしている場合があります。
エアレーションを切らず、混泳するメダカの数を減らせば回復することがあります。また、メダカの身体的負荷を軽減できる塩浴をおこなうことで体力が回復して復活できる可能性があります。
低水温を好む魚ではない限り、15度を下回るとエネルギー消費を抑えるため動かなくなり底でじっとするようになります。メダカも例外ではありません。
しかし、水温が低いことで動かなくなる場合は一匹だけでなく、水槽内にいるほぼ全てのメダカが動きが鈍くなったり停止します。一匹だけの場合は病気や不調を疑うべきです。
メダカの中には生きてるかのように色褪せず、水面に浮かばず、静かに息を引き取るケースもあります。
底でじっとして動かない個体はエラを見ることで生死の判別ができます。
また、それでも分からないときはピンセットで少し身体に触れてみたり、手で水流を起こして反応を見てみましょう。もし死んでいたら水質が悪化する前に水槽から取り出す必要があります。
メダカが底で動かなくなる原因には病気やPHショックといったストレスが原因として挙げられることを前章で紹介しましたが、それらの状況に陥りやすい個体は生まれつき弱かったということもあります。
水槽内の水と水道水が必ずしも一致するとは限りません。そのため、水槽内の水の入れ替えや足し水による水量の調整は中身がガラッと変わらないように注意する必要があります。
水槽の水換えなら1/3程度に留めるのがセオリーで、汚れが酷い時だけ1/2にするといった調整が必要です。
6割以上水を変えてしまうとPHが大きく変動してPHショックを起こしたり、濾過バクテリアが減少して水質悪化が起きやすくなるといったリスクが生じるので避けましょう。
水槽が白濁りしているような水槽では濾過バクテリアが追いついておらず、魚にとって有害な亜硝酸塩の数値が高くなっていることがあります。
亜硝酸塩が多ければ体力低下から病気に掛かりやすくなって死ぬ確率が上がります。
メダカが特に注意すべきなのは室内飼育での水温管理です。夏や冬は気温の上下が激しいため、一定水温を保てないとメダカの体力を一気に奪ってしまいます。
温度の上下変化が多いと病気になりやすく死ぬ確率も高くなります。
水槽を立ち上げたばかりの水槽は、フィルターや濾過材、低床、エアレーションのバランスによってはすぐにバクテリアが定着しないことが多いです。
メダカをすぐに入れず、まずはバクテリア剤を使用して、亜硝酸塩を分解できる環境を用意すべきです。
バクテリア剤はいくつも商品がありますが、中でもバイコムというメーカーのバクテリア剤は効果がしっかりあり、水槽を立ち上げて数時間後には生体を入れられる環境を用意できるのでおすすめです。
PHを一定に保つには常にエアレーションをしたり、一気に水を入れ替えるような大規模な水換えをせず、定期的な水換えをすることが大切です。
また、室内飼育ではエアコン管理や水槽用クーラーやファン、ヒーターを使用して水温を一定に保つことが大切です。
メダカが底でじっとしていたり、ヒレが縮こまって泳ぐ姿がおかしかったり、エラを細かく動かして呼吸が荒いときは早期治療を選択すべきです。
メダカへの負荷が少なく回復が見込めるのは以下の通りです。
1リットルあたり5gの塩を入れるだけでOK。餌は与えず1週間を目安に様子を見る。症状が改善しない時は薬浴を同時にする。
アグテンは水草のある水槽でも使用できる魚への毒性の低い魚病薬です。効果は約1日で消えますが、メダカへの負荷も低いので様子を見ながら薬浴ができます。毎日添加することで効果が見込めます。
アグテンよりも効き目が長い分、メダカへの負荷も高い魚病薬です。
効果は水槽の設置場所や水槽内によって変動しますが2日〜3日は効果があり、青色がなくなったら再度添加します。
重症のメダカにメチレンブルーを使用すると1日で死んでしまう確率が高いです。アグテンを優先して使用することをおすすめします。
底で動かない病気はありませんが、ハリ病やエラ病といった病気になることで泳ぐ力が低下すると底で動かずじっとしていることがあります。
末期症状になると暴れたり、水槽のフチをフラフラ泳いだりする行動を取ります。見つけ次第、早めの治療が必要です。
メダカが一匹だけ突然死した原因には病気やPHショック、アンモニア中毒が考えられます。
複数飼育しているとメダカの異変に気づけず、突然死したと思いがちです。メダカが一匹突然死した水槽ではポツポツと後続してメダカが死んでいくことがあります。
水換えの頻度が多く水槽が清潔と考えられるのであれば、全体を塩浴や薬浴をしたりエアレーションを欠かさないなど対処が必要です。
一方で水換え頻度が少なく、白濁りしたり、飼育するメダカの数が多い時はアンモニア中毒の可能性があるので水換えをすぐにおこなって、飼育数も間引く必要があります。