タニシが卵を産まないなら、メダカ水槽の卵は誰のもの?
メダカを飼育している人は、コケや食べ残しの対策にタニシ(ヒメタニシ)を一緒に水槽に入れることが多いです。
タニシ(ヒメタニシ)は卵を産まないため、1匹だけでは繁殖しないことで知られています。
ただ、既に卵を抱えていたら繁殖しちゃうけど
ですが、メダカ水槽やビオトープにメダカの卵とは思えない、見慣れない卵を見つけることがあります。タニシでなはないなら誰の卵?初心者なら本当にメダカの卵じゃないの?と疑問に思うのではないでしょうか。
卵の原因を知っておかないと、水槽内の景観が損なってしまう原因だけでなく、人に害がある卵だったりする可能性があります。そのため、飼育下における生き物の卵は最低限の知識を身につけておくべきです。
タニシが卵を産まない理由と卵を産むタニシ
タニシは卵を産まず稚貝を産む
タニシは卵胎生といって卵を外に産まず、体内で孵化して、稚貝を30匹程度外に産み落とすことで繁殖する貝です。
また、タニシは雌雄異体と言ってオスメスがいて初めて繁殖が成り立つ貝なので1匹で増えることはありません。
メダカ水槽やビオトープで見かける卵はタニシではなく、サカマキガイ(モノアラガイ)、ヒラマキガイといった貝の可能性があります。
卵を産むタニシはジャンボタニシ
水田や水路で見ることが出来るピンク色のいくらのような卵はタニシの卵ではなく、ジャンボタニシの卵です。
ジャンボタニシの卵は人にも寄生する寄生虫広東住血線虫が潜んでるので、素手では絶対に触ってはいけません。
ジャンボタニシは水田の食害を起こす貝なので、見つけたら駆除すべき対象です。ピンク色の卵を見つけたら素手で触らずに水中に沈めることで深させずに駆除が可能です。
しかし、白く変化した卵は水中でも孵化してしまうのでその時は潰す必要があります。
ジャンボタニシの卵を素手で触るとどうなる?
ジャンボタニシの卵には広東住血線虫といってドブネズミなどに寄生する寄生虫が潜んでいる可能性があります。
素手で触ると人でも寄生される可能性があり、この寄生虫に寄生されると約16日の潜伏期間後に発熱、激しい頭痛、嘔吐、脳神経麻痺、知覚異常、複視、などの症状を起こし、寄生数が多いと昏睡状態や最悪死亡するリスクがあると言われています。
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メダカ水槽やビオトープで見る卵はタニシ?
冒頭でも記したようにタニシは卵を産みません。ガラスや水草に張り付いたゼリー状の卵の集合体や白いツブツブの卵は別の貝類になります。
ゼリー状の卵はスネール
水槽内に発生するスネールと総称される貝たちは液体のりを固めたようなゼリー状の卵を水草や石、流木、ガラス面に産みます。
ゼリー状の卵を産むスネールにはサカマキガイやモノアラガイ、ヒラマキガイ(ラムズホーン)、カワコザラガイなどが挙げられます。
特にサカマキガイやモノアラガイは、タニシのように丸みがあり渦を巻いているため一見するとタニシに見間違える人も多いです。
これらの卵はアクアショップで購入した水草に卵が付着していることを知らずに、水槽に持ち込むケースがあります。
また、コケ取り生体としてラムズホーンを迎えた場合、勝手に繁殖するので至るところに卵が付着している場合があります。
白いツブツブの卵は石巻貝など
流木や石など硬いレイアウト素材に白いツブツブが付いている場合は、石巻貝の卵である可能性があります。
石巻貝の卵は淡水では孵化しないので増えることはありません。ただ、流木や石に白いツブツブがこびりつくので景観が損なわれる場合があります。
結論:タニシの卵はない
タニシは体内で稚貝を孵化するため、卵を見ることはできません。水槽内に混入しがちなサカマキガイ、モノアラガイ、ヒラマキガイ(ラムズホーン)、カワコザラガイであることがほとんどです。
メダカの卵は白〜透明な丸い卵が連なって水草や産卵床に付着するので見るからに違いが分かります。
メダカの卵は粘着糸が絡みついていたりするよ
メダカの卵を見つけた時の対処は以下の記事をご参照下さい。
タニシの卵によくある質問
タニシが卵をうまないのはなぜ?
タニシは卵胎生といって卵を外に産まず、体内で孵化して、稚貝を30匹程度外に産み落とすことで繁殖する貝です。
また、タニシは雌雄異体と言ってオスとメスがいて初めて繁殖が成り立つ貝なので1匹で増えることはありません。ただし、既にメスが卵を抱えていた場合、1匹でも稚貝を産み落とします。
タニシとジャンボタニシの見分け方は?
ジャンボタニシはタニシと比べて名前の通り、大きくずんぐりしています。また、開口部が大ききく、触覚も長く4本あるのが姿が特徴的です。また、移動速度はジャンボタニシの方がタニシよりも素早いです。