塩浴中にメダカが死んだ6つの原因と死なせない方法
メダカ飼育をする上で「メダカの調子が悪く、意を決して塩浴に挑戦してみたけど死んでしまった」というケースが非常に多いです。
塩浴は自己回復力を上げる手段の一つのため、行うタイミングや方法を間違えると逆に致命的なダメージを与えてしまいます。
この記事では塩浴中にメダカが死んだ原因で多いものを6つ紹介し、それぞれの理由と対策について解説します。塩浴でメダカを死なせたくない人は参考にご覧ください。
塩浴中にメダカが死んだ6つの原因
病気が末期でメダカが耐えられなかった
塩浴はメダカの自己治癒力を高めるための手段であって、病気自体を治すものではありません。メダカがすでに病気の進行が進んでいて、体力が低下している場合、塩浴だけでは生命を維持することが困難になります。
重症の状態では、塩浴によるストレスが加わることで、状態がさらに悪化する可能性があります。その場合、できるだけ毒性の低いアグテンなどの治療薬を使って病気の治療に専念した方が良いケースがあります。
また、エアレーションを強めにするのも弱体化を予防する手段に挙げられます。
一番は重症化する前に、様子がおかしいと思ったタイミングでアグテンの使用や塩浴をすることが大切だよ。
水質変化によるストレス
水質の急激な変化はメダカにとって大きなストレスとなります。特に塩浴を行うときには、水温やpH、硬度などが変わりやすいです。
これらの急激な変化は、メダカの体調を悪化させて死亡させてしまうことがあります。したがって塩浴をするときは、一気に塩を入れずに時間をかけて溶かして水質変化を最小限に抑える必要があります。
塩浴の濃度を間違えてしまった
塩の濃度が高すぎると、メダカの体内の水分が奪われ、脱水症状を引き起こす可能性があります。また、濃度が低すぎると、塩浴の効果が得られず、メダカの病気や寄生虫の問題が改善されない可能性があります。したがって、適切な塩濃度を保つことが、メダカの健康を保ち、塩浴の効果を最大限に引き出すために重要であることが分かります。
水質悪化によるストレス
塩浴中はフィルターを回せないこともあって水質が悪化しやすくなります。特に夏場は水温が高くなりやすく、水質悪化のスピードが速くなるので注意が必要です。
水質が悪化すると、メダカの病状が悪化する以前に水質に耐えられず死亡することがあります。長期的な塩浴をおこなう時は、水換えも1週間に1回は最低でもおこなう必要があります。
塩浴中の水換えは塩分濃度が急変しないように、あらかじめ同じ濃度で用意した塩水を用意しておく必要があります。
塩浴する期間が長すぎた
塩浴の期間もメダカの健康に大きく影響します。長時間の塩浴は、メダカの皮膚やエラを傷つける可能性があり、さらにはストレスを与えることもあります。これが長期にわたって続くと、メダカの免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。
特に、既にメダカが病気である場合や体調が優れない場合、長時間の塩浴はメダカにとってさらなるストレスとなり、回復を妨げる可能性があります。適切な塩浴の時間を設定し、メダカの状態を常に観察することが重要で、これにより、メダカの健康と快適さを保つことができます。
カラムナリス菌が増加して死んだ
尾ぐされ病や口ぐされ病などの症状を引き起こすカラムナリス菌は塩分濃度0.5%程度で増殖しやすいと言われています。そのため、尾ぐされ病などの治療に塩浴だけをおこなうと症状が改善しないことがあります。
塩浴はメダカの負担を軽減するために有効なので塩浴がダメということではありませんが、メダカが弱っていると死んでしまう可能性が高まります。
したがって、尾ぐされ病や口ぐされ病などのカラムナリス菌が原因の病気のときは塩浴に合わせてアグテンを使った薬浴も同時におこなうようにしましょう。
塩浴中にメダカを死なせないために
異変に気づいたらすぐ対処が重要
塩浴はメダカにかかる浸透圧を抑えて、体への負担を減らし、生活ストレスを軽減させることで回復力を上げる目的があります。
人間で言うと「風邪の症状の出始めにしっかり休んで治すのと似た原理」になります。つまり、症状が悪化したときに塩浴をするのでは、期待する効果を得られずに死んでしまう可能性が高まると思った方が良いです。
塩浴中の死亡リスクを減らすために、メダカの様子がおかしいと思った時点で塩浴を行ったり、アグテンなどの毒性の低い魚病薬で治療することが大切です。