メダカは塩水浴ずっとすべき?免疫が下がるリスクあり
メダカが病気になった時や調子が悪い時に行われる療法が塩浴です。塩浴は浸透圧を下げてメダカの生活ストレスを軽減することができます。
塩水浴に関する情報の中には、病気予防でずっと塩浴をしている人がいると聞いたことがある、ストレスがかからないならずっとしていた方が良い?など様々な噂や疑問が多いです。
塩水浴がメダカにもたらす影響を知っていれば、自分が塩水浴を常にすべきかどうか判断することができます。この記事では塩水浴の効果とずっとすべきかについて言及していきます。
塩水浴がメダカにもたらす影響
身体への負担が軽くなる
メダカは水中と体内の塩分濃度を調節するために常に浸透圧の調整を行っています。この浸透圧の調整にエネルギーを使うため、弱っているメダカには塩水浴をした方が良いというのが理屈です。
塩水浴をすることで水槽内の真水をメダカの体内塩分濃度(約0.5%)に近づけることで浸透圧調整のよるストレスを軽減することができるというのが塩水浴のもたらす効果です。
粘膜が薄くなる
塩水浴をすると魚の粘膜が剥がれます。粘膜が剥がれることは健康状態のメダカにとっては良いことではありませんが、病気や寄生虫がついたメダカは剥がすことで細菌や寄生虫を取り除くことができるので療養の一環として効果的なのです。
塩水浴をずっとするデメリット
水質管理が大変になる
塩水浴は原則としてフィルター稼働すると濾過マットに塩分が吸着されることで塩分濃度が下がり、不安定になります。そのため、フィルターを回さずに飼育し続けて、水の入れ替えによって水質を維持する必要があります。
ですが、塩水は水質悪化が早く、特に夏場は毎日水を入れ替えないと水質悪化でメダカが死亡するリスクが上がります。
塩水浴をキープできる飼育スキルはすぐに身につかないので、その間に多くのメダカを殺す可能性があるとするならずっと塩水浴をするべきではないでしょう。
水草が入れられない
水草は塩水で枯れてしまうため、塩水浴と相性が悪いです。そのため、ブリードをメインにして水草と一緒に鑑賞しない、または生草ではなく、造花で良いというスタンスでなくてはなりません。
病弱気質になる可能性がある
メダカの体表には身体を保護する粘膜があります。魚を触った時のヌメリが粘膜です。塩水浴はあえて粘膜を少し剥離することで細菌や寄生虫を排出する狙いがあります。
それを日常的に行うということは、保護膜のない無防備の状態で飼育するということになるので病弱気質になるリスクがあります。
結論:塩水浴はずっとしなくて良い
塩水浴は病気の予防にならない時がある
白点病といった気温差で発症しやすい寄生虫対策として0.1%の塩水浴をしている人も少なくありません。
しかし、尾ぐされ病や口ぐされ病など、厄介な病気の発生源であるカラムナリス菌は塩分濃度0〜0.5%の環境を好んで増えることがあるため、直接的な病気対策にならない時があります。
最もおすすめする飼育環境は純淡水
一番の予防はフィルターとエアレーションをしっかりおこない、水質環境をキープすることです。
塩水浴を続けるということはフィルターやエアレーションを使わないということになります。余程大きな水槽や池でない限りは生き物にとって良い環境ではありません。
したがって、メダカを健康的に育成するなら純淡水で濾過設備を整えること、さらにカルキ抜きには粘膜保護剤を使用することでさらに生存率を上げることが狙えます。