メダカの稚魚を2週間で1cmの大きさにする育て方と突然死の防ぎ方
卵から孵化して約1cm以下のメダカを針子と呼びます。
稚魚と呼ぶ大きさまで育てば生存率は飛躍的に上がりますが、1cmを超えるまでの間は死亡率が高く繁殖を難しいと思う人は少なくありません。
メダカの稚魚を安定して育てるには孵化後の2週間の期間が大切です。
メダカの稚魚を2週間で大きく育てる方法
小さい飼育ケースから始める
メダカの稚魚を短い期間で大きく育てるなら遊泳能力に合わせた小さい飼育ケースから育成を始めることをおすすめします。
メダカを始めとする観賞魚のサイズアップにはなるべく大きな飼育ケースを用意することが求められますが、生後2週間未満の稚魚は泳ぐことが得意とは言えません。
広すぎる容器では餌にたどり着けずに餓死する個体も現れるといったリスクも上がってしまいます。
餌を食べ始める4日前後は小さなサテライトで育て、サテライト内を縦横無尽に泳げることを確認したらサイズアップした容器に移し替えると良いです。
ただし、個体数に応じて容器のサイズを選ぶことを優先しないと、水質悪化で死んでしまうリスクの方が上がります。
餌がきちんと行き渡ること、過密によって水質が悪化しないことの2点を抑えられる飼育ケースから始めるべきです。
針子用の餌を与える
メダカの稚魚は針子とも呼ばれます。卵から孵って3日ほどはヨーサックといって、自前の栄養袋から栄養を摂取するので餌を与える必要はありません。
ヨーサックが無くなれば餌が必要になります。しかし、メダカの稚魚は小さすぎるため、通常のメダカの餌は食べられません。
針子用の餌が売られているのでそれを与えるようにします。針子用の餌は1日に3回〜5回(日が昇ってから沈むまでの間)を目安に少量を与えるのが理想です。
頻度よく餌やりを続けることで成長を促進させることができます。逆に餌やりが1回だと餓死する個体も出てきます。
しかし、1日メダカの相手ができるのはブリーダーを仕事にしてる人や在宅ワークをしている人くらいです。餌やりできない間に餓死させないために、グリーンウォーターを活用するのも手段の1つです。
ゾウリムシを与える
生まれたばかりのメダカの稚魚(針子)は3m前後ですので、より小さい餌を与える必要があります。
針子におすすめの餌のサイズは植物性プランクトンやゾウリムシです。これらは1mm以下のサイズなのでヨーサックが無くなった稚魚(針子)も食べることができます。
ゾウリムシを多く入れると水質悪化を起こしてメダカの稚魚が全滅することがあるので、スポイトで少しずつ与える必要があります。
また、ゾウリムシの培養液を容器に入れることも水質悪化を防ぐ意味から避けた方が良いです。ゾウリムシを与える前にコーヒーフィルターなどを使って濾すのが一般的です。
グリーンウォーター(青水)を使用する
グリーンウォーター(青水)は植物プランクトンによって水が緑色になっている状態を指します。
グリーンウォーターは緑藻類の1種であるクロレラを10Lあたり1ml入れてかき混ぜ、日光に当てることで作ることができます。
グリーンウォーターでメダカの稚魚を育てれば、植物プランクトンを餌とするので餓死を防ぐことができます。しかし、グリーンウォーターに頼りっきりだと餓死させてしまう恐れがあるので、針子向けの餌を一緒に与えることは必要です。
家を空けることが多い人はグリーンウォーターが頼りになるね
1日8時間以上の光に当てる
太陽光やLEDライトで1日8時間以上の光を浴びせることでメダカを活発にすることができます。体を大きくするには活発化させて、よく泳がせ、餌をよく食べさせることが大切です。
ただし、1日中ライトをつけておくと休むことができないので、8時間〜12時間を目安に光を浴びせるようにしましょう。
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エアレーションをしっかりおこなう
エアレーションは酸欠による死亡率を下げる効果に期待できます。特に夏場の高水温は酸欠になりやすいためエアレーションは必須です。
酸欠状態になれば弱ってしまうだけでなく活動量も落ちてしまいます。常に酸欠にならない良好な状態をキープするためにもエアレーションは絶対に取り付けるべきです。
メダカの稚魚の突然死を防ぐ方法
水換えせず少しずつ足し水
メダカの稚魚が突然死してしまう要因の一つに水質の変化が挙げられます。
親魚の飼育と同じように水を1/3や1/2入れ替えるといったことをするとPHショックを起こしてポツポツと死んでしまうことがあります。
稚魚の飼育は安定感が増すしてくる2週間のラインを超えるまで、水換えを積極的に行わず、足し水による調整をすることをおすすめします。
また、野外で飼育してる時は雨による水質変化でPHショックを起こして全滅してしまうことがあります。害虫対策も含め、蓋をしておくことを忘れないようにすべきです。
エアレーションをしっかりおこなう
メダカの稚魚のポツポツ死には酸欠も挙げられます。特に夏場は30度を超えると水中内の二酸化炭素濃度が上がりやすいです。
野外でも室内でもエアレーションはしておいた方が良いです。また、先述したようにエアレーションをすることで稚魚を活発化させて大きく育てることが狙えます。
野外飼育ならボウフラ対策が必須
室内飼育でボウフラが繁殖するケースは極めて稀ですが、野外飼育ならボウフラは高確率で出現します。
ボウフラのサイズは6mm程度です。
1cm程度に育ったメダカの稚魚にとっては生き餌になりますが、1cmに満たないメダカの稚魚(針子)は捕食の対象になります。
ボウフラはメダカが食べるという認識は親魚で成り立つものなので、稚魚飼育ではアウトだということを認知しておきましょう。ボウフラはキメの細かい網で蓋をして侵入を防ぐか、見つけ次第スポイトや網で取り除くしかありません。