メダカの水質悪化のサインは?5つのサインと水質悪化を招く4つの原因
メダカの水質悪化のサインは、水の色が白く濁ったり黄ばむ、水槽から鼻を突くような刺激臭がする、水面に油膜や泡が発生し、長時間残る、メダカのヒレが閉じていく、メダカがじっとして動かない水面をパクパクするの5つです。
これらのサインを1つでも見つけたら水質改善を早急にしなければなりません。また、水質悪化を招く4つの原因を知っておかないと、問題を根本的に改善できません。
メダカ飼育の水質悪化サインの見極め方法
メダカの健康維持には、水質の管理が不可欠です。
水質悪化はメダカの健康に直接影響を与えるため、病気の原因や最悪の場合、メダカの死に至ることもあり得ます。多くのメダカ愛好家がこのリスクを認識しているものの、具体的に「水質悪化」とはどのような状態を指すの正確に知っている人は少ないです。
メダカの水質悪化を示す5つのサイン
メダカの水槽で見られる水質悪化のサインは5つに分けて見ることができます。1番上のものからメダカへのダメージが小さいものになりますが、下の方にいくにつれてメダカの生き死に直結する可能性が高まります。
- 水の色が白く濁ったり黄ばむ
- 水槽から鼻を突くような刺激臭がする
- 水面に油膜や泡が発生し、長時間残る
- メダカのヒレが閉じていく
- メダカがじっとして動かない水面をパクパクする
水の色が白く濁ったり黄ばむ
水槽の水が白く濁るのは餌の残りやメダカの排泄物、バクテリアなどの死骸などが腐敗し、タンパク質が水中に溶け出すことが原因です。水槽を立ち上げたばかりの水槽ではバクテリアが定着せずに白濁りを起こしやすいです。
一方、水が黄ばむ原因は、リン酸や窒素の増加によるコケの増殖が原因であることが多いです。特に水草を育てている水槽ではソイルや肥料から滲み出ることによって黄ばむ状態になりやすい傾向にあります。白濁りも黄ばみもすぐさまメダカに致命的なダメージを与えないものの、放っておくとメダカが病気になったり、弱体化する原因につながります。
水槽から鼻を突くような刺激臭がする
水質の良い水はほとんど無臭です。
しかし、鼻を突くような刺激臭やドブのような匂い、スイカやきゅうりのような匂いがするときは、水質悪化のサインになります。ドブ臭いときはアンモニアや亜硝酸などの有害物質の増加が原因であることが多く、鼻を突くような刺激臭やスイカやきゅうりのような匂いがするときは藍藻が原因となっている場合がほとんどです。
水面に油膜や泡が発生し、長時間残る
水面に油膜や泡が発生し、長く残る現象も水質悪化の兆候の一つです。通常、水中で生成される酸素や二酸化炭素は水面から放出されますが、水質が悪化すると、タンパク質などが水面に蓄積して泡が抜けにくくなります。
タンパク質などが水面に蓄積する原因にはバクテリアの死滅やメダカが知らぬ間に死んでいる可能性が考えられます。メダカが減っていないかを確認することも大切ですが、日々エアレーションをして酸欠を防ぐことでバクテリアの死滅を防ぎ、油膜や泡の発生を防ぐことが大切です。
とはいえ、水質が著しく悪くなくても多少の油膜や泡は発生することがあります。その場合はサーフェススキマーを設置することで水面のゴミを取り除くことができます。
メダカのヒレが閉じていく
メダカの尾びれが閉じていく姿を発見したら早急に水換えや塩水浴をしなければなりません。メダカの尾びれが閉じる原因は水質悪化による不調がほとんどです。
症状が軽い場合は水換えをするだけでも復活しますが、症状が重いとハリ病になり、塩水浴をしたり、メチレンブルーやアグテンを使用して薬浴をしたりしないとすぐに死んでしまうことがあります。
メダカがじっとして動かない水面をパクパクする
メダカの尾びれが閉じるだけでなく、じっとして水槽の底でじっとして動かなかったり、水面で口をパクパクと泳いでいるときはかなり危険なサインです。
これらの問題を防ぐためには、日々の観察と水質管理が重要です。水質検査キットを使用して定期的に水質をチェックし、メダカにとって最適な環境を維持することが推奨されます。
メダカ水槽の水質悪化を引き起こす4つの原因
メダカの水質悪化は、飼育数に応じた水量を確保できない場合や、水換えの頻度の少なさによって生じることがほとんどです。水質悪化を引き起こす原因は主に4つあります。
- 餌の食べ残しや排泄物による有機物の蓄積
- 水草の枯れ葉や根の腐敗
- 水温の過度な上昇
- 水槽の汚れによる酸素量の減少
餌の食べ残しや排泄物による有機物の蓄積
メダカの餌の食べ残しや排泄物は、水中で分解される過程でアンモニアや亜硝酸などの有害物質を増加させます。これらの物質は、水質を著しく悪化させる代表的な要因です。
餌を与えすぎないのはもちろん、メダカの数に対して水槽が小さいと有機物の蓄積量と水質の維持のバランスが取れなくなるので、できるだけ大きい水槽で飼育した方が水質悪化を起こしにくいです。
水草の枯れ葉・切れ葉の腐敗
餌の食べ残しやメダカの排泄物だけでなく、枯れた水草や切れ葉も水質悪化の原因となります。例えば、水槽に入れていた水草が痛み、葉っぱが透明に溶けていったり、黄ばんでいっている場合は水質悪化の原因となります。
また、溶けてしまった水草だけでなく、水草の切れ端が漂ったままだと、水質悪化を招くので、網で定期的に回収したり、サーフェススキマーを使ってゴミを取り除くことが大切です。
水温の過度な上昇
適切な水温はメダカやバクテリアの活動を促進し、健康な環境を維持します。しかし、30度を超えるような高水温は、水中の酸素量が下がり、水の腐敗を加速させ、水質悪化のリスクを高めます。
5月以降になると気温が上昇し、水温が上がりやすくなるので、クーラーや水槽用ファンの導入は必須して水温が上がりすぎないように対処しましょう。
氷を入れて一時的に下げようとする人がいるけど、PH変化を起こしてメダカが弱ることがあるから氷による温度調整は止めよう!
水槽の汚れによる酸素量の減少
水槽の汚れや水温の上昇は、水中の酸素量を減少させます。これにより、濾過バクテリアなどの有益なバクテリアの活動が制限され、結果として水質悪化を招くことになります。定期的な清掃と適切な温度管理は、水質を良好に保つために重要です。
水換えをするたびに白濁りするような水槽では、濾過バクテリアが定着していないサインです。水槽を大きくして砂利やソイルを入れるようにしたり、濾過フィルターのサイズを大きくしてバクテリアが定着できるようにすると改善しやすいです。
メダカ水槽の水質悪化させない取り組み
メダカの水槽での水換えは、健康な飼育環境を維持するために重要です。しかし、毎日の水換えが必ずしも最適とは限りません。水換えの頻度は、水槽の状態やメダカの健康に応じて調整することが肝心です。
濾過フィルターを充実させる
濾過フィルターは、水質を維持し改善するために必要不可欠なアクアリウム用品です。水槽のサイズやメダカの数に応じた適切なフィルターを選び、定期的に清掃や交換を行うことが重要です。また、メダカは水槽の上層を泳ぐタイプなため、できるだけ弱めの水流に調節できるフィルターを選ぶことが大切です。
濾過機能が高いフィルターは外部フィルター
濾過フィルターにも様々な種類があります。特に濾過能力が高いフィルターには、水槽のフレームに取り付ける外掛けフィルター、水槽とは別に濾過槽を用意して濾過して水槽に水を戻す外部フィルター、水槽の上部に水を汲み上げて濾過して水を戻す上部フィルターが一般的です。
この中でも外部フィルターは、水槽の水量とは別に濾過バクテリアが定着しやすい濾過槽を用意できるので水質を安定させやすいのでおすすめです。
生きた水草を植える
生きた水草は、酸素供給や水槽に溢れた栄養の吸収に役立ちます。また、メダカに隠れ場所や産卵の場を提供します。特に水質浄化能力が高い水草として人気があるのはマツモ、アンブリア、サルビニアククラータ、アマゾンフロッグビットが挙げられます。
水温を24度前後に保つ
メダカにとって最適な水温は20~28℃です。この範囲を超えると、メダカの健康に悪影響を及ぼす可能性が高まります。特に高温は水質悪化の原因となるため、冷却ファンやクーラーの使用で適切な水温を維持することが重要です。
メダカと水草をバランスよく育てるなら24度前後が理想的です。26度〜28度はやや高めで水質悪化に傾きやすいので注意が必要です。逆に22度〜20度は水草の成長スイッチが入りにくくなるケースがあります。
メダカの餌はあげすぎない
餌の与え過ぎは水質悪化を招く一番の要因です。
メダカのサイズや活動量に合わせた適量を与え、食べ残しはすぐに取り除くことが大切です。プロホースなどを使って底に溜まった食べ残しや糞を定期的に除去することも、水質維持に効果的です。
定期的に水質を検査する
水質測定キットを使用して、pH値や硝酸塩、亜硝酸塩の濃度などを定期的にチェックしましょう。これにより、水質の問題を早期に発見し、適切な対策を考えることができるようになります。水質検査はテトラテスト6in1を使うのが最も簡単でおすすめです。
メダカの水質悪化のサインと対策まとめ
メダカの水質悪化のサインには、水の濁り、異臭、水面の泡、メダカの元気のなさなどがあります。これらのサインを見逃さず、適切な水換えや掃除を行うことで、水質を安定させ、メダカの健康を守ることができます。水質悪化の原因を最小限に抑え、定期的な水換えを行うことが、メダカにとって快適な環境を維持する鍵です。