世界水草レイアウトコンテスト2022|45cm水槽立ち上げ〜完成まで【IAPLC出典】
世界水草レイアウトコンテスト(IAPLC2022)に今年も参加しました。世界水草レイアウトコンテスト(IAPLC2021)は毎年開かれる世界規模の水草水槽コンテストになります。無料で参加でき、自身の作品に世界順位が付くので1年に1回の成績表のように指標を図る意味でも役立つコンテストになります。
この記事では世界水草レイアウトコンテストに参加した作品の立ち上げ過程や使っている機材、co2や照明の点灯・添加時間など詳細にまとめています。レイアウト作品を作る参考としてもご覧ください。
45cm水槽のコンセプトと使用用品
水槽コンセプト | 拾った石でのレイアウト |
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レイアウトスペック詳細
水槽スペック | スーパークリア アクロ45N 45cm×27cm×30cm |
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ソイルなど低床 | プラチナソイル(8L) GEXリバーブレンド (少量) 大磯砂 (少量) |
フィルター | テトラ バリューAX パワーフィルター VAX-60 |
照明器具 | Chihiros wrbg2 450 |
光量 | 3,600lm以上 |
点灯時間 | 8時間 |
CO2 | 1秒1滴 8時間 |
換水頻度 | 1週/1回50% |
レイアウトに使用した水草
使用した水草 | |
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1 | ウォーターローン |
2 | アラグアイアレッドシャープリーフハイグロ |
3 | エキノドルス・テネルス |
4 | オーストラリアンクローバー |
5 | ヘアーグラス |
6 | エリオカウロンsp.Malayatoor(マラヤトア) |
水槽に入れている生体
水槽立ち上げの費用目安
水草 | 約6,500円 |
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石(採取) | 0円 |
低床(ソイル系) | 約4,500円 |
機材・備品 | 約70,000円 |
総額費用 | 約81,000円 |
水草の使用品種が少ないため、入手金額がそこまで高くありません。エリオカウロンsp.Malayatoor(マラヤトア)が唯一3000円近くするので、別の水草に帰れば3000円以内で揃えようと思えば揃えられるでしょう。
機材はChihirosやクーラー兼ヒーターを導入しているため、金額が跳ねているといった感じです。もっとコスパの良いものに変えた場合1万円〜2万円は安く仕上がるはずです。
IAPLC2022|45cm水槽に使った機材・備品
コスパに優れた奥行き27cm水槽
水槽:アクロ45N | |
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今回の水草水槽に使用した45cm水槽はアクロから出ている奥行27cmのものを使用しています。コトブキやGEXなどでもガラスフレームが売られていますが、アクロが一貫して低価格で入手出来るのでおすすめです。使用している水槽はかれこれ4年以上使用しているので耐久性も十分と言えます。
今回のレイアウトコンテストを持ってこの水槽は一旦破棄かな?
バリューAXパワーVAX60で対応
バリューAXパワーフィルターVAX-60 | |
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奥行き30cmの45cm水槽にはちょうど良い濾過性能です。昨年のIAPLC水槽でも使用しましたが、水質が落ち着いた時のパフォーマンスは良く、1週間に1回の水換えでも十分すぎる濾過能力を発揮してくれます。
また、1年くらい放っておいても問題ないと感じています。水中モーター式なため、つけている時は見栄えが悪いですが、取り付け取り外しも簡単で撮影にも支障が出ていません。
温度管理は年中管理
ヒーターとクーラーの一体型(ヒーターは別途付ける必要がある)を採用しています。水槽コンテストの期間までを考慮すると、半年管理しかしていないことになりますが、今年は4月頃から暑かったのでクーラーも活用でき結果オーライといったところ。45cm水槽に対してBK-C120はちょっと贅沢なスペックかもしれません。
クールウェイ BK−C120 | |
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照明器具(水槽LEDライト)は8時間点灯
この水草水槽に使用した45cm水槽LEDライトは、Chihiros wrbg2 450を1台使用しています。Chihiros wrbg2 450は幅があり、1台でも奥行き30cmをしっかりカバーすることができます。
昨年はGEXクリアLEDパワーⅢと中華ライトの組み合わせで使っていましたが、やはり育ちの良さや色乗りは段違いでした。光量が非常に高いため、点灯時間を8時間に設定しています。Chihiros wrbg2 450のライト調光は全てMAXに設定した状態が一番自然に見えました。
吸着性のプラチナソイルを使用
栄養系ではなく吸着性のプラチナソイルを使用しています。前景は3cmほどの厚さにし、石の裏と右側には傾斜となるようにかなり多くのソイルを敷いています。また、石の間には大磯砂と大粒小粒を使用して渓流に転がる石のかけら(砂利)を演出するようにしています。
JUN プラチナソイル パウダー | |
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石は酸処理してから使用
今回使用した石は拾ってきた石になります。あらかじめサンポールを使って酸処理を行い、さらに真水に浸けて匂いをとっています。実際にレイアウトを組む前にかけた時間は2週間ほどになります。
IAPLC2022|45cm水槽レイアウト立ち上げ
石組レイアウトの過程
普段のレイアウト組だと底に粗めマットなどを敷きますが、今回はソイルを多めに使用することから、敷物はナシとしています。後景のカサを増しもソイルを流し込む方法をとっています。
一度撮影し、写真を簡単ペイントで色の配置だけ適当にマーキング。黒い部分は先に紹介した写真を見て分かるように空間があるのが違和感を感じたため、「どうにかしたいよね」という意味も込めて黒く塗りつぶしています。
修正をした石組が上記のような形になります。右奥にかけてソイルを盛っているので全体に少し傾斜がかかっている状態になっていると思います。水槽の半分が石組で覆っているので、少しサイズ的に圧迫感があるような気も否めません。
かといってこのサイズの石だと60cm水槽だと逆に素材が小さく感じるかもしれません。ボリュームのバランスが取りづらい…。
続けて組んだ石の隙間に大磯を流し込んでいきます。あまりギチギチに詰めてしまうと後から水草を植えるのが大変なので上から簡単に被せる程度を意識しました。
大磯砂の上からさに細かい天然砂を被せます。上からボスボスと砂を置いていくと大磯砂が隠れてしまうと思ったのですが、注水した際におそらく攪拌しつつ、細かい隙間に入り込んでいくだろうと考慮してそこまで気にしないで撒きました。
水草の植栽
使用した水草 | |
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1 | ウォーターローン |
2 | アラグアイアレッドシャープリーフハイグロ |
3 | エキノドルス・テネルス |
4 | オーストラリアンクローバー |
5 | ロングヘアーグラス |
6 | エリオカウロンsp.Malayatoor(マラヤトア) |
真上から45cmを見た時の植栽配置になります。(すでにちょっと成長した時の姿で申し訳ないですが)ウォーターローンは前景なので割と広範囲に敷き詰めています。
エキノドルス・テネルスは石組隙間に差し込む形で岩から雑草が飛び出るようなイメージにしています。アラグアイアレッドシャープリーフハイグロは成長すると赤褐色になるため、親石の中景に位置するあたりに植えています。
オーストラリンクローバーはボリュームが出る水草とわかっているので、右半分の隙間をうまいこと埋めてくれるだろう思い配置。後景はロングヘアーグラスとエリオカウロンを植栽しています。本当はソーシャルフェザーダスターが良かったですが、立ち上げ時には入手できませんでした。
立ち上げ1日目の様子。ライトはまだChihirosではありません。右側にある濾材袋はエアーレーションになります。毎回立ち上げ三日ほどは濾材袋とエアーを合体させて白濁りを回避させています。
こんな感じで濾過袋にエアーチューブを入れるだけで完成。濾過能力が安定しない時は結構効果が見込めるのでおすすめです。
IAPLC2022|45cm水槽レイアウト完成までの管理
茶ゴケが大量発生
立ち上げから水替えをしていなかったので、立ち上げから10日で大量の茶ゴケが発生してしまいました。ただ、この茶ゴケは吸い出しで簡単に取れることに加え、水質が安定すれば自然と消えるので処理は割とイージーです。
細かい水草(ヘアーグラスなど)にこびり付いていると完全除去が困難なので、手で取り除ける分は取り除きます。エビを入れればすぐに食べてくれますが、水草も食べられそうなのでまだ入れません。
水替えの頻度を徐々に上げることで茶ゴケも減っていきました。ウォーターローンに少しついている状態ですが、過程の中では気にするほどではありません。
サンゴゴケが発生
サンゴ苔が石の周りを起点として発生。水換えだけでは簡単に除去はできません。また、こびりつく様に定着するので手で取るのも困難です。サンゴ苔の除去方法については別記事でも紹介しているのでそちらを参照していただければと思います。
生体導入は約1ヶ月後
水槽を立ち上げてから約1ヶ月後に生体を導入しました。導入品種はグリーンネオンテトラです。(白点病防止で唐辛子を入れています。)
ライト点灯時は思い思いに動き回っているが、夜になると密集して寝ている姿を見ることができます。導入したばかりのグリーンネオンは白点病に一部なっており、唐辛子でも消し切ることはできなかったので、水草に影響がないアグテンを使用して白点病を完治させています。
メンテナンス生体
メンテナンス生体を別にシルバーフライングフォックス、ヤマトヌマエビを入れています。この水槽にはプレコ系は入っていません。
105日目にして完成と判断「エントリー」へ
立ち上げから105日経った段階で4月30日でした。申込期日も考慮するとこれ以上、様子見をしても変化は変わらないと思い撮影することに。作品撮影後はいつも通りエントリーするだけ。今年の通知表はどうなることやらという気分です。
毎年そこまで気合いを入れず、いつも通り好きな様に立ち上げていますが、去年よりかはまとまった感じになっているという気持ちではいます。とは言いつつも、上位作品のほとんどはジオラマを彷彿とさせる細かいギミックが多いので、そう比べると雑さが思い切り滲み出ていますね。
世界水草水槽レイアウトコンテスト2022まとめ
【IAPLC2022】結果は1607位
前回よりも僅かに順位が上がりましたが、未だに1000後半というチンケな作品ということでした。傾向からするにやはり水槽サイズは縦1:横2、もしくは縦2:横3の比率に近い物の方がバランスが取りやすいのかもしれません。45cmは4:3.5の比率です。
また、先も述べたようにレイアウトを構成する際のパーツ選びが大きすぎる、ちみさに欠けるというのもあると思います。もう少しパーツを水槽の比率を考慮して小さくしつつ、数で構成できるようなイメージで組んでみたいと思います。加えて水草の選び方、植栽配置もガサツすぎると言われればその通りといったところ。
水槽はワンサイズあげて60cmで作ってみようとも思います。水草の世界は「夏の終わりに1年がどうであったか?」と振り返せられるのは面白いですよね。えー、ここ数年何も進歩していません。笑
次はもう少し時間を変えて作り込んでいきたいと思います。