テトラテスト6in1使い方と精度は?アプリでの可視化も分かりやすい!
テトラから販売されているテスト6in1は水質を測れるグッズの代表格。エビや熱帯魚の飼育、水草育成をする人にとっては超重要なアイテムです。テスト6in1は初心者から上級者まで長年愛されてきた水質検査道具なので信頼性も高いのが特徴です。本記事ではテトラテスト6in1の使い方や精度についてまとめているので参考にご覧下さい。
テトラテスト6in1の精度と使い方
テトラテスト6in1は試験紙タイプ
テトラテスト6in1は試験紙タイプになります。水に付けてわずか1分放置するだけでその色の変化から水質がどのような状態であるかを把握することができます。
小学校や中学校で使ったことがあるリトマス紙のようなものと思えば取っ付きやすいかな!
テトラテスト6in1の精度は?
水質を測る方法としては試験紙タイプ以外に試薬を使った色の変化で見る方法があります。試薬と比べると試験紙は色のムラが多く正確に測ることは正直厳しいものがあります。
例えば二酸化炭素濃度については試薬により適正値もしくは適性よりも低い値で計測されているのにも関わらず、過剰な値が出てしまう場合もあります。またpHも同じく過剰に低い値が出てしまう場合もあります。
正確に水質を測るには?
テスト6in1以外で正確に図る方法は何を正確に測りたいかによって使用アイテムが変わってきます。例えばpHを正確に測りたい場合はpHモニターなどの電極感知を利用したアイテムで測るのが正確です。また、二酸化炭素濃度についてドロップチェッカーを利用するなど試薬による測定が理想的です。
テトラテスト6in1は1分間で測る手軽さが強みなため、NO2(亜硝酸塩)やNO3(硝酸塩)があるか否かを簡単に測定したい時などに有用です。
テトラテスト6in1の使い方(通常)
濡らしたらすぐに水分を取ろう
テスト6in1は水槽に一瞬で良いので試験紙を湿らせばOK。余分な水分はティッシュなどで吸い取りましょう。水滴が試験紙の上に乗ったままだと色が混ざりあってしまい正しく計測できなくなる場合があります。
1分放置して色の照会をしよう
濡らした試験紙を1分間放置すると色が変化していくことがわかると思います。NO2(亜硝酸塩)やNO3(硝酸塩)については正常な水槽であれば検出されないため、色が変化しません。色の確認はテスト6in1のケースに書かれているのでそちらを参照しましょう。
テスト6in1(アプリでの測定)
テスト6in1はスマホのアプリで計測とデータの集計を行うことも可能です。まずはAppStoreやGooglePlayで「テトラ アクアティクス」をダウンロードしましょう。
アカウントの作成をしよう
まずはホーム画面に表示されている私の水槽をタップしましょう。タップするとアカウントのログインや登録画面が表示されます。
アカウントを持っており既にログインされている方は自動的にログインされている状況になります。初めての方は任意のメールアドレスとパスワードを入力し登録。さらにもう一度メールアドレスとパスワードを入力してログインをすると画面が切り替わります。
複数の水槽データを管理できる
このテスト6in1アプリの良い所は、複数の水槽のデータを一括管理できることにあります。水槽ごとに名前を入力、さらに水槽の写真を設定して置くことでどれが何の水槽かを把握することができるのです。
水質検査は種類で選べる
テトラアクアティクスではテスト6in1による測定、試薬毎の測定なのかを選択することができます。今回はテスト6in1の使用で話を進めていきます。
試験紙の撮影をして色をチェック
スタートを押すと試験紙の撮影に入ります。水に入れていない状態の試験紙を撮影しましょう。撮影場所は明るい場所が好ましく、さらに白色灯が理想です。暖色系の電球灯では試験紙が異なる色で映るため正確に測ることができません。
1分後にも撮影し色合わせ
1分経過すると再度撮影モードに切り替わります。撮影をしたのち各ポイントにカーソルを合わせる事で自動で色彩判定をし水質数値を出してくれます。測定が終了したら各数値が表示されアドバイスを見ることができます。
テトラテスト6in1の測定できる範囲
pH(ペーハー)
pH(ピーエッチ)はペーハーと呼ばれる水素イオンの濃度を指します。数値が低くなるほど酸性、高くなるほどアルカリ性と見ることができます。
測定値 | |
---|---|
酸性 | 3.0 |
弱酸性 | 3.0〜6.0 |
中性 | 6.0〜8.0 |
弱アルカリ性 | 8.0〜11.0 |
アルカリ性 | 11.0 〜 |
pHは熱帯魚の種類や水草の種類によって適正値が存在します。これを考慮しないで熱帯魚を水槽に入れてしまうと最悪に場合はpHショックを起こし死んでしまいます。水草では適正pH把握し、水質を合わせないと水草の育ちはもちろん、発色にも影響してきます。
より正確な測定はpHモニターなど利用
より正確なPHを測定する場合はpHモニターなどを利用するのがおすすめです。pH測定器なら1500円前後で購入することが出来るのでそちらでも良いでしょう。
KH(炭酸塩硬度)
KHは炭酸水素イオン濃度のことを指します。KHの値が低ければpHの変動が大きくなる傾向にあり、熱帯魚の調子が崩れたりする事にも繋がります。
KHが無い水草水槽ではCO2添加時にはPHが下がり、CO2を添加しない夜間にはPHが上昇するという事も起きえます。ソイルを利用している水槽のほとんどはKHの値が低く出ることが多いです。水草水槽での適性KHは1〜2°dHとされています。
GH(総硬度)
GHといえば硬度と簡単に覚えている人も多いのではないでしょうか。ざっくり言うと硬い水か柔らかい水かという指標です。GHは水中のマグネシウムとカルシウムの総量を計測した値になります。
カルシウムやマグネシウムは水草の成長やシュリンプの育成においては重要な役割を担っており、パールグラスやポゴステモンヘルフェリーなどではGHが低いと新芽が出なかったりいじけてしまうことがあります。また、シュリンプにおいては脱皮不全の原因となることもあります。
ソイル使用、流木使用の水槽ではPHが低く、KHとGHも低く測定されることが多いです。石組水槽ではPHも高く出やすくKHとGHも高い場合があります。GHが高すぎるとpHも下がらず熱帯魚や水草の成長が阻害される事もあります。調整のバランスはアクアリストの永遠の課題でもあり楽しみでもあるかもしれません。
NO2(亜硝酸塩)
亜硝酸塩(あしょうさんえん)はアンモニアよりも毒性の弱い物質になります。アンモニアより弱いとは書きましたが亜硝酸塩は生体が病気になったり死んでしまう要因になる強力な毒性を持ちます。
亜硝酸塩が測定される水槽では白二ゴリが続き、水カビなども発生しやすい傾向にあります。このNO2(亜硝酸塩)は0である事が求められ試験紙も反応して欲しくない部分になります。
亜硝酸塩が測定された場合は生体の導入はストップし、バクテリア剤の添加をしつつろ材の追加、エアーレーションをして亜硝酸塩の分解を促しましょう。
NO3(硝酸塩)
硝酸塩は亜硝酸塩よりも弱い毒性をもった物質です。硝酸塩は水槽内に徐々に溜まっていくもので生体へのダメージも直ちに現れるものでもありません。ただし、過密水槽やメンテナンス頻度が低いと病気になってしまったり生体を落としてしまう場合があります。
硝酸塩が発生するタイミングは茶コケが発生するタイミングとも取れます。水槽を立ち上げたばかりで茶コケが発生した場合、アンモニアや亜硝酸塩が分解され硝酸塩になっているのだと認識し水換えの頻度を上げるのがベストでしょう。
ただし、硝酸塩は亜硝酸塩が少しでもあると染まってしまうため正確に測ることは困難です。詳しく以下の動画で解説しているので参考にご覧下さい。
Cl2(塩素)
塩素は一般的に消毒のために水道水に含まれています。人体には無害ですが、魚やエビには致命的な物質になります。だから「カルキ抜き」が必要なんですね。
カルキ抜きはハイポ(結晶)タイプやリキッドタイプがあります。水量によってそれぞれ異なりますが、ハイポは溶け切るまで3分程度は必要です。リキッドタイプはよく混ぜることで1分程度で中和することができます。(水量が多い場合はもう少しかかる)塩素は地域によってはほとんど測定されない水道水も存在するので予め自身の住んでる水道の水質を測っておくのも良いでしょう。
テトラテスト6in1まとめ
結局買うべき?どうなの?
テスト6in1はあった方がより快適なアクアリウムライフを送ることが出来ることは間違いありません。計測の正確さに多少欠ける所はありますが、水槽内の水質を全く把握出来ないのとでは雲泥の差。指標を認知しておくことでお魚の調子が崩れた時や水草の育ちが悪い場合の対策を考えることができます。
PHだけならPHメーターを買おう
PHを正確、かつ手軽に調べたい人はテスト6in1よりもPHメーターやPHモニターと言われる商品を購入した方が良いです。PHメーターであれば1500前後で購入でき、長く使用することが可能です。PHメーターは水槽にメーターを付けることでデジタル表記でPHを数値化してくれるので試験紙よりも使い勝手は良いです。
より正確に測りたいなら試液タイプを
水質検査薬はそれぞれの項目に応じて試液も販売されています。全てを集めるとそこそこの値段になりますが、より正確に水質を調べたい方はこちらを調達した方が良いです。