初心者もできる水草水槽レイアウト構図のシンプル3パターンを解説
水槽のレイアウト構図は凸構図、三角構図、凹構図の3つのパターンがあります。この3つのパターンを覚えておけばシンプルな水槽レイアウトでも美しくおしゃれなものにすることができます。
この3つレイアウト構図は初心者だけでにおすすめできるものではなく、プロも実践しています。つまり、この3構図の作り方を知っておけばプロに負けない水槽レイアウトを作ることができます。
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水草水槽のレイアウト構図とは?
水槽レイアウトには3つの構図がある
水草水槽のレイアウトは三角構図、凸構図、凹構図の3つが代表的な構図になります。それぞれの名前の由来は素材配置の特徴からきています。三角構図、凸構図、凹構図の基本を抑えることで初心者でも美しい水槽レイアウトを作ることができます。
凸…トツ構図、デコ構図
凹…オウ構図、ボコ構図
失敗しない3つの水槽レイアウト構図
水槽のレイアウト構図は三角構図、凸構図、凹構図の3つがあります。三角構図や凹構図は機材を左右どちらかに寄せればサマになるので超初心者でも始めやすい構図と言えます。
水槽レイアウトの作品作りをできるだけ失敗しなくない人は三角構図や凹構図から始めてみると良いです。
三角構図レイアウト
三角構図とは水槽のどちらかに流木や石を起くパターンの事です。背丈のある水草は左側(流木の周り)に植えるのが一般的です。
流木とは反対の場所に背丈のある水草を植えてしまうと構図が崩れるので注意しましょう。右の空間はお魚の遊泳スペースのみして、前景草や化粧砂のみという状態にするのが理想的です。
三角構図は素材を置く場所を反転させたときも綺麗にまとめることができます。
三角構図を組む場合、流木や石の形に合わせて左右どちらかを決めることになります。また、持ち合わせている機材や水槽を設置している場所によっては左右の素材を置く場所が限定的になってしまうことがあります。
小型水槽でレイアウト作成する注意点
小型水槽でレイアウトを組むときは、流木や石のサイズに気をつけなくてはいけません。大きすぎるレイアウト素材は形によっては奥行きを出すことが難しくなるケースがあります。
できるだけ小さなレイアウト素材を組み合わせてバランスを取ることが大切です。
中型水槽でレイアウト作成する注意点
45cm以上の大きさで小さい細々としたレイアウト素材を使うと、成長した水草にレイアウト素材が埋もれてしまい、何が何だか分からない水槽作品になってしまうことがあります。
レイアウト素材は後ろに配置するものほど、大きい素材を使えば遠近法によって奥行きを出すことができます。
三角構図のレイアウト例
30cm水槽で作った三角構図です。右側にパールグラスが見えますが、背丈がさほど出ていないので、バランスを保っています。
この水槽レイアウトは左に設置された傾斜から化粧砂が降り注ぐ仕組みを用いているので、水槽内に滝があるかのような演出ができています。
30cmキューブ水槽になると三角構図をする難易度が上がるように感じます。ただ、構図を意識することで空間が生まれやすくまとまりのあるレイアウトに仕上げることができます。
凸型構図レイアウト
凸構図とは中央に流木や石を配置するレイアウト構図です。
配置するレイアウト素材が小さすぎると成長した水草で隠れてしまい、なんのレイアウトなのか分からない状態になります。また、単純に中心線に揃えて配置するよりも若干左右どちらかにズラして配置するのが理想の型です。
水草は中央の流木や石が見えくれするような植栽を心がけるとより自然な姿に見せることができます。背景には背丈の高い水草を植え、中景には流木などと同調できる活着性のある水草を配置すると良いです。
水草はさまざまな形や性質を持った品種がいるので、自分の納得がいく水草を試行錯誤して見つけ出すと良いでしょう。
水槽の背景には分厚くソイルを敷く
ソイルを平らに敷き詰めてしまうと水草が育った時に奥行きが生まれません。奥行きがないとまとまりが悪いダサい水槽レイアウトになってしまいます。
水槽レイアウトをシンプルにかっこよく見せるには、水槽の半分より後ろにソイルを厚めに敷くことが大切です。傾斜がつくと徐々にソイルが前へ雪崩れてしまうので、流木や石を使って雪崩が起きないようにブロックする一工夫が必要です。
小型水槽レイアウトでの注意点
小型水槽で凸構図のレイアウトを組むときは水槽の高さと幅に注意を向ける必要があります。
高さに対して横幅のゆとりがある、高さ26cm×横幅30cmといった水槽であれば左右のバランスを確認しながら組み立てることが出来ますが、高さと横幅が一緒のキューブ水槽だと素材の大きさ次第ではバランスが悪いレイアウトになってしまいます。
中型水槽以上のレイアウト注意点
45cm以上の水槽で凸構図を作るときはレイアウト素材を大きさに注意すべきです。レイアウト素材が小さすぎるとロタラなどの背丈のある水草の埋もれてしまうことがあります。
水草に埋もれるとレイアウトではなく、単に水草が生い茂る水槽にしかなりません。
凹型構図レイアウト
凹型構図とはサイドに素材を配置するレイアウト構図を指します。奥行きを出しやすく簡単に上級者っぽい雰囲気を出すことができます。左右対称よりもどちらかにボリュームを持たせたり、違う素材を配置してみたりするとバランスの良い水槽レイアウトを組むことができます。
初心者の方は素材云々の前に中央にスペースを開けて水草を植栽するということをして見るとそれっぽいレイアウトになるので試してみましょう。世界水草水槽レイアウトコンテストでもとりあえず凹型構図で出しておけば順位は付きます。
傾斜を付けて奥行きを
凹型構図は後ろの低床を厚めにすることで奥行きを表現することができます。ソイルが足りない場合や節約したい場合は、ろ材や使用済ソイルを三角コーナーネットなどにまとめて置くと簡単に厚みを確保することができます。実際には水槽の半分をソイルで満たして傾斜をつける場合もあります。
小型水槽だと難易度高め
小型水槽だと横幅が限られてくるため素材が少し大きめだと中央部にスペースを作れず、意味の分からないレイアウトになりがちです。30cm水槽以下は三角構図レイアウトの方が組みやすいと思う人も多いかもしれません。
中型水槽以上のレイアウト注意点
45cm以上の大きさになるとそこそこの大きさの流木なども難なく配置できるようになってきます。大きい素材を使って頂いて問題はありませんが、逆に小さい素材をメインに用いると水草が成長した際に流木などが隠れてしまい、ただ水草がこんもりとした凹型構図?といった微妙なレイアウトになってしまいます。
中型以上の水槽レイアウトの際は大きめの素材を使ってしっかり中央部に空間できるように心がけましょう。
凹構図のレイアウト例
バランスの取れた水景作品です。冷静に見てみると左右の高さは水槽の7割〜8割の高さを占めているのがわかります。
想像以上にソイルやろ材などを使用しないとこのような山岳レイアウトを組むことはできません。
水草が育ち切っていなくても大きいレイアウト素材によって迫力のある水景を演出できている作品です。
水草水槽の主役は水草だけではありません。レイアウト石の切り込みや質感も大事な要素になります。
気孔石という穴が細かく空いている石を使ったレイアウトです。流木との相性がよく、二つの素材を組み合わせることができる特徴があります。
赤系の石を使ったときはあえて、赤い水草を使用せず、緑の水草だけを使用して素材を引き立たせることも重要です。
初心者が知るべき水草水槽レイアウト構図の考え方
水槽レイアウト3構図は一度は作ってみよう
水槽レイアウトは基本の三角構図、凸構図、凹構図を実際に意識して作ってみると素材配置や傾斜の付け方、奥行きの出し方などが徐々にですが身について行きます。基礎型を学んでいった上で独創的な型を作り込む(または型を破る)というのはスポーツや芸術の世界でもある話なのでイメージが湧く方も多いのではないでしょうか。
アクアリウムを楽しむ一つはレイアウトを作って壊すを繰り返すことでもあると筆者は思いますので色々な作品作りを楽しんでみてはいかがでしょうか?当サイトでは定期的にコンテストも開催しているのでシーン毎に仲間と共に楽しむこともできますよ。ぜひ以下の記事も参考にご覧ください。
各レイアウトは以下の記事を参照
それぞれボトリウム、20cm以下、30cm以下など多彩な水槽サイズに合わせたレイアウトを以下の記事で紹介している。(一部レイアウト写真だけでなく、立ち上げから管理までの一連の流れをまとめている記事もある。)自分の好みに合う参考レイアウトも見つかるかもしれないので是非覗いて見て欲しい。
水草水槽レイアウトの構図によくある質問
- 水草水槽のレイアウト構図は何を意識すべき?
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水槽レイアウトの構図には三角構図、凸構図、凹構図があり、それぞれ意識すべきポイントがちがいます。しかし、どのレイアウトも共通してかっこよく見せるには、水槽の半分より後ろにソイルを厚めに敷いて高さを出すことが必要です。高さを出すことで奥行きが生まれ、作品がより立体的に見えます。詳しい水槽の立ち上げポイントは「失敗しない3つの水槽レイアウト構図」をご確認ください。
- 水槽レイアウトで奥行きを出すにはどれくらいのソイルを敷くべき?
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水槽レイアウトで奥行きを出したい時は最低でも前景の3倍以上のソイルを敷き詰めるべきです。ただし、高さを出すためだけにソイルを使うとのちの処理が大変です。高さを出すだけなら、ソイルの代わりに使わない濾過材を敷くといった工夫がおすすめです。ソイルを敷き詰める暑さについては「傾斜を付けて奥行きを」にて写真付きで解説しています。