グリーンロタラはco2より硬度が重要な理由とトリミング方法や植え方
グリーンロタラはパールグラスと同じくらい後景草として人気のある水草です。育てやすく丈夫な種類のため、初心者でも綺麗に育てるのに向いています。
しかし、グリーンロタラとパールグラスの育つ水質条件はまったく違うため、パールグラス同じ育て方をするとグリーンロタラは育ちません。
グリーンロタラを綺麗に育てたいなら水質(PH、硬度)や光量、co2量といった条件を知っておくべきです。
グリーンロタラの特徴と育成条件
グリーンロタラの情報 | |
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分類 | ミソハギ科キカシグサ属 |
学名 | Rotala sp.green |
類似水草 | ・パールグラス ・インディアン クラススラ |
別名 | ロタラsp.グリーン |
葉の大きさ | 葉幅1~2mm 葉の大きさ2cm前後 |
育成難易度 | |
成長速度 | 早い |
レイアウト配置 | 中景〜後景 |
温度 | 22度〜26度 |
水質 | 6.0〜7.0 |
よく育つ硬度 | GH1〜GH3 17.8mg〜53.4mg |
二酸化炭素(CO2) | 無くても良い |
光量/照明 | 高い光量が必要 |
増やし方 | 枝分かれ ピンチカット 差し戻し |
参考価格 | 350円〜 |
グリーンロタラは後景草として
グリーンロタラはパールグラスと並んで緑の後景草として用いられる水草です。葉先が若干丸みがあり1本でフワフワとしたボリュームがあるのが特徴。ボリュームがあるため、造形も容易いです。
パールグラスとの違いは?
育つ水質が違う
グリーンロタラもパールグラスも成長速度と育成難易度に大差はありません。しかし、求められる硬度がまったく違うため同じ環境で育てようとするとグリーンロタラは失敗します。
表現方法が違う
表現の差が若干違うので、自身のレイアウトに合わせて選ぶのが望ましいです。パールグラスと比べて葉1枚ごとの区間が長いのが特徴です。パールグラスの方が緻密に葉っぱが展開されるので、トリミングの造形がしやすく、より軟質で繊細なイメージを演出することができます。グリーンロタラはモコモコした柔らかみのある感じを演出し、パールグラスはクッキリした感じを演出したい時に用いるのが良いでしょう。
グリーンロタラの失敗しない育て方
弱酸性にするためにソイルを使う
グリーンロタラはPH6.0〜PH7.0の弱酸性よりの水質を好みます。日本の水道水の多くは7.5前後なので地域によっては若干PHが高く環境にマッチしているとは言えません。
しかし、水槽に敷く素材を土を固めたソイルにすればPHを下げやすく弱酸性よりの水にすることができます。ソイルには栄養を含んだタイプと水槽内の過剰栄養を吸収するタイプがあります。
吸収するタイプのソイルを選べば水槽の立ち上げに失敗しづらいので初心者の人は吸収タイプのJUNプラチナソイルなどを使用すると良いです。
軟水でよく育つ
水には軟水と硬水があり、水草水槽に使われる多くの水草は軟水を好みます。グリーンロタラも軟水を好む傾向にあるため、硬度はGH1~GH3内を目指すようにしましょう。
地域によっては硬度が非常に高くGH4以上になってしまうことはよくあります。硬度が高い地域では浄水器を使用するか、イオン交換樹脂を使った濾過材をフィルターに使うことでGHを下げることができます。
グリーンロタラに必要な光量
水槽規格 | まぁまぁ育つ | 十分育つ |
---|---|---|
30cm | 300~500lm | 588~1,176lm |
45cm | 750~1,000lm | 1,500~2,000lm |
60cm | 1,000~2,000lm | 2,550~3,000lm |
主な基準参考商品:リーフグロー、suisaku300~、KOTOBUKIツイン、GEXパワーⅢ、アクロtriangle
育成難易度が低い水草なので、まぁまぁ育つレベルでも綺麗に育てることは可能です。ただし、光量が低すぎると葉が黄色くなってしまうなどの障害が発生することがあるので、できるだけ最低ラインより少し高めを維持できるようにしましょう。また、グリーンロタラは有茎草の中でもふにゃふにゃとまっすぐ育ちづらい傾向のある水草なのでLEDライトはちゃんとしたものを使うことをおすすめします。
おすすめのLEDライト
品質 | ライト名 | 規格別 詳細 | |||
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水作ライトアップ | |||||
ルーメン | 588〜936lm | ||||
GEXクリアLEDパワーⅢ | |||||
ルーメン | 500~1000lm | ||||
アクロ TRIANGLE LED GROW | |||||
ルーメン | 1000~3000lm | ||||
Chihiros wrgb2 | |||||
ルーメン | 2300~4500lm |
グリーンロタラにCO2は必要?
グリーンロタラは成長が比較的早い水草なのでco2が無くても徐々に成長していきます。また、よほど水質が悪くなければ葉が溶けたり、黄ばむこともないでしょう。ただ、成長が緩やかになる分、苔がつきやすくなったり発色がさほど良くなかったりするので、あった方が望ましいです。
グリーンロタラの植え方
葉を巻き込んでしっかり植え込みましょう。葉を落として茎だけ植え込む方法をする方もいますが、抜けやすいことに加えて、根元がスカスカになる可能性も十分にあります。したがって、葉ごと植え込むのがベターです。
グリーンロタラの増やし方
切った茎をもう一度植え込むと勝手に根が生えてまた増えていきます。これをピンチカットと差し戻しと言います。フリマアプリで売られている多くのグリーンロタラはカットしたものになります。
「根がないからダメ」というわけではありません。根はいくらでも生えます。水中に放置しても根が生えてくるほどロタラの生命力は強いのです。
グリーンロタラを丸くトリミングする方法
グリーンロタラのトリミングはライトが点灯して葉が広がっている時に行いないましょう。消灯時だと萎んでしまっているため、ライト点灯時と印象が変わってしまいます。斜めに切るように行い徐々に角を減らしていくような感覚で切っていきましょう。
グリーンロタラを使ったレイアウト
グリーンロタラのコケ対策
コケ取り生体をいれる
水換え時に根元のゴミをしっかり取ることがコケを付けさせないポイントになります。トリミングする期間も割と短い品種のため、苔が付着することはあまりありません。糸状ゴケなどが発生した場合はヤマトヌマエビやサイアミーズフライングフォックスを導入するのが良いでしょう。
オキシドールを入れる方法
こちらはアオミドロや藍藻といった水換えや遮光でも手に負えない場合に行う手法です。
添加量は1Lに対して0.25mlを投入します。アンチグリーンと同様に4日連続で投与しましょう。日数×(1Lあたり0.25ml)の量を添加していく必要があります。
5日以降はコケの様子を見ながら初日の量×4を2日に1回添加していきます。水換えの頻度は1週間に1度、あまりに状態が良くなければ1週間に2度、1/3の水を入れえましょう。
7日間遮光する
遮光とは水槽内に一切光を入れず、暗闇することを言います。
遮光することで光合成が全くできない状態になるので、体力に低いコケ(藻類)から先に枯れていく仕組みを利用します。
遮光には光を通さない布を使用するか、遮光カバーを作成して水槽周りに設置することが求められます。当然のことながらグリーンロタラも長い時間、遮光していると溶けはじめたり、枯れ始めます。
7日間は効果が出る目安ですが、中途半端に2日〜3日で中止してしまうとコケ(藻類)の除去ができず、水草の調子だけ落とすことになるので思いきりが必要です。
グリーンロタラの購入はどこがおすすめ?
ネット購入の場合
フリマアプリ購入の場合
アクアショップでは50本500程度で販売されていることが多いです。育成が上手い人から購入できれば非常にコスパ良いです。しかし、中にはアオミドロが付着していたりするので、水槽内に大量の苔を持ち込むことになる場合もあるので注意しましょう。
アクアショップの場合
アクアショップは様々な水草と同じ水槽で管理されていることがほとんどなので、束購入だとミズゲジや苔といった弊害を水槽内に持ち込んでしまう可能性があります。気になるようでしたら培養カップの購入をお勧めします。
グリーンロタラの育成によくある質問
- グリーンロタラの育成難易度は?
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グリーンロタラの育成難易度は難しくありません。co2がなくても育ちますが、光量や栄養は十分に補う必要はあります。詳しくは「グリーンロタラの特徴」をご覧ください。
- グリーンロタラにco2は必要?
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グリーンロタを綺麗に育てたいならco2は必要です。育ちきってボリュームのある状態でco2を着れば綺麗な状態をキープすることが望めます。co2以外に必要な要素はいくつかあるので詳しくは「グリーンロタラの育て方」をご覧ください。