


ブセファランドラはインドネシアからの輸入が多いですが、2020年11月11日を機に「バナナネモグリセンチュウ」という寄生虫が混入したことがきっかけに輸入ができなくなっています。
国外からの植物輸入は輸入申告が必要で植物検疫カウンターからの審査に通さなければなりません。持ち込みが禁止されている品種については原則廃棄となります。
また、不当に国内に持ち込むと罰則の対象で3年以下の懲役または300万円以下(法人は5000万以下)の罰金が課せられます。
したがって、海外旅行に行っても不当持ち込みなどはせず、国内で流通するブセファランドラの購入に留める常識的な配慮が必要です。
この記事では国内で購入が可能なブセファランドラの種類を紹介していますので参考にご覧ください。
TwitterをはじめとするSNSでブセファランドラガチャという愛称で密かにブームとなっています。チャームによる1種または3種のブセファランドラ「おまかせ」セット。
当時は1600円程度で購入ができましたが、現在は輸入制限などの影響で1株あたり1800円程度の値上がりをしています。しかし、それでも1株あたりの今の時代では安いのでブセファランドラコレクターにはおすすめです。
中身はランダムだが、中には人気のクダガンが入っていたりするため、内容によっては非常にお得のお任せセット。
サトイモ科(Araceae)の植物。
ブセファランドラ クダガンはボルネオ島固有の水草で、クリプトコリネに似た葉を持っています。2006年頃から注目され、水中での育成が容易であり、クリプトコリネのように葉が溶けることがないため、アクアリウムのレイアウトに人気があります。
オリエンタル製の組織培養として販売されているブセファランドラsp.バタンカワ。
サイズは5cm~15cm程度と小型の葉になります。
別名はキシィやアキレスと呼ばれる品種です。二酸化炭素はあった方がきれいに育ちます。渓流域などに群生していることから、新しい水を好むため、水換え頻度は多めの方が良いです。
葉脈がしっかり浮き出ている特徴的な品種で葉の大きさはかなり大きめ。オリーブグリーンに色付く物や、黒色が強いブラックフォームがあります。上記で紹介しているのはブラックフォーム。ネットショップでの流通が安定しており入手もそこまで難しくはありません。
葉縁が強く波立つものが多いです。サイズは5cm~15cm程度と小型です。1株600円前後でネット販売されています。
ブセファランドラspベリンダエは細長い葉が特徴のブセになります。水中では5〜15cm程、水上では30cmになる大型の品種もあります。
水中葉はクリプトコリネのような葉を展開します。生長はクリプトコリネ同様に遅めです。葉縁が強く波立つものが多いです。サイズは5cm~15cm程度と小型ですが、陸生向きの種類だと30cmと大型の種類もあります。水中で育成していると仏炎苞(ぶつえんぽう)と呼ばれるサイトモ科独特の花を咲かせます。
茎部分が赤くなるのが特徴です。水上葉育成で販売されていることが多い品種です。ネットショップでは売られていることが少ないですが、アクアショップでは割と置いてあります。
育成難易度 | |
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水質 | 弱酸性〜中性 |
水温 | 22度〜26度 |
花が咲く頻度 | 2~3ヶ月に1回 |
ブセファランドラは単価が高いものの、初心者アヌビアスナナと同様に丈夫な水草なため水中育成がしやすいです。光量やCO2もシビアに必要としません。エアーレーションを添加してる水槽であっても目に見えて光合成を行うほどです。
ブセファランドラは陰性植物のため、様々なレイアウトで主張し過ぎず配置することが可能。単体で植えるよりかは、群生させることで存在感を出せる水草です。
花を咲かせる=ブセファランドラというのが認知される入口とされることが多い水草です。ただし、水質が良くなければ咲かすことはなく、条件もマチマチです。
ちなみにブリ草やアヌビアスナナ、それ以外の水草たちも花を咲かせることがあるため、ブセファランドラだけが花を咲かせるわけではありません。他の水草と比べて花の形がしっかりしていることから水中花といえばブセファラドラとなったのかもしれません。
ブセファランドラは丈夫な水草とはいえ、水温が一定しないと葉が溶けて腐る可能性もありますので、水温管理はしたいものです。蕾をつける条件は様々な説がありますが、環境が大きく変動しないのは大前提ですので水温はクリアしましょう。
ブセファランドラを水槽に入れてから3ヶ月ほどは、水換えの頻度などを大きく変えずに様子見をしましょう。
馴染んでしまえば、蕾をつけます。もし、いつまで経っても蕾をつけないのであれば、水質が合っていないと考えるべきです。水換えの頻度を増やす・減らすなどの判断をしていきましょう。
ブセファランドラは滅多に枯れることはありませんが、歯が薄緑になったり、白っぽくなったら栄養素が不足しているサインです。苔が一気に増えない程度にカリウムや鉄分などの液肥添加を行いましょう。
育てているブセファランドラの葉が赤紫になったり、青くなったりするのは品種による特徴ですので、心配は無用です。事前にどのブセファランドラを購入したのか確認しておきましょう。
ブセファランドラは陰性植物ですので、高い光量は必要としません。逆にあまりに高い光量を与えると葉が白くなってしまったり、葉が小さくなってしまいます。葉が小さくなってしまう事に悩んでいる場合は、光量を少し落としてみましょう。また、LEDライトから蛍光灯に切り替えるなどの工夫もありです。
ブセファランドラは根を切らなくても既存の根を流木や石などの対象物に絡ませておけば自然と活着します。ただ植えただけのブセファランドラでさえ、成長に伴って近くの物に活着していたなんてこともあります。
ブセファランドラの栄養は根から吸収します。ソイルなど栄養を吸収する要素が近くにない場合、時間の経過とともに葉が白くなったり、溶け出したりするので要注意です。
ブセファランドラは根から栄養を吸収するので、液肥よりイニシャルスティックやOKOSHIなどの固形肥料の方がおすすめです。
ブセファランドラは一度生えた葉が残り続ける水草なので、苔がつきやすいです。特に黒髭ゴケなどの餌食になりやすく放っておくと汚い見た目になってしまいます。
ブセファランドラの葉は新芽以外は丈夫なので、木酢液を塗ったり、メラニンスポンジで直接削ぎ落とすなどをして対処しましょう。