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【水槽の水質】TDSとは?水草が育つ目安やTDSを下げる方法

水槽TDSって何?

水槽の水質が良い状態にあるか、悪い状態にあるかを知る目安になるのがTDSです。TDSは水に溶け込んでいるカルシウム・マグネシウム・カリウム・ナトリウム・重炭酸塩・塩化物・硫酸塩といった有機物の量を数値化できるので、水替えのタイミングを知ることができます。

水草が育ちやすいTDSの目安は30〜100です。

地域によってはTDSがはじめから高くて水草が育ちにくいということも珍しくありません。この記事ではTDSの考え方やTDSの参考値、TDSの下げる方法について解説していきます。

目次

TDSとは

TDSはTotal Dissolved Solidsの頭文字をとった名称です。

日本語に訳すと総溶解固形物となります。総溶解固形物とは、水に溶け込んでいるカルシウム・マグネシウム・カリウム・ナトリウム・重炭酸塩・塩化物・硫酸塩といった有機物を指します。

TDSは水に溶け込んでいるそれら不純物の総計を測定し数値化したものになります。

TDS値は硬水と軟水を判別できる目安になる

TDS値は不純物の多さを測定するものと先に紹介しました。

TDS値が高くなるほどミネラル分など多く含んでいることになるため、硬水ということになります。一方でTDS値が低いものは純水に近くなるため、軟水ということになります。

あらゆる水のTDS値

TDS値
水道水76
お茶167
天然水30
スポーツドリンク
(DAKARA)
1,480
ミルクティー1,340
ミネラルウォーター
(超硬水)
1,580
超炭酸水37
水道水は地域によって大きく異なります

TDSの数値は先に紹介したように不純物が多いものほど高くなります。しかし、不純物といってもカリウムやマグネシウムといった人が口にする上で問題のないミネラル分なんかも含まれます。上記の飲料水なんかを見ると数値が高い=害があるというわけでもないのが分かります。

しかし、TDS値が高い=硬水になるため、アクアリウムを楽しむ上では厄介な髭ゴケやサンゴ苔の発生や水草の育ちが悪くなるといった弊害が生じやすくなります。

TDSの目安と水草が育つ目安

水草が育ちやすいのは30〜100

熱帯魚や水草は主にPHが低く硬度の低い水を好みます。したがって、TDS値で見ると水草が育てやすく熱帯魚を飼育しやすいのは数値が低い状態が良いです。

水草が順調に育つ水槽はTDSが70〜80ほどがおすすめです。110を超えてくると苔が生えやすく、水草もうまく育たないことが多いです。

中にはTDS110以上でも育つ水草はもちろんあります

100〜120は苔が生えやすい

TDSが100を超えたあたりから硬いコケが生えやすくなります。髭苔や黒髭苔、サンゴ苔といった厄介な苔などが生えるため水槽立ち上げ時期などは特に注目しておきたいところです。

環境によってはTDSが110を超えていても苔が多く生えてこない水槽ももちろん存在します。

状態の良い水槽を基準とする方法

水槽を立ち上げたばかりの時や水替えをしてきれいな状態をキープしたいものですよね。そんな時にTDSを測定しておくと良いです。初めに測った数値を目安としてTDSが+20〜30になった段階で水替え行うと綺麗な状態を維持しやすくなります。

自宅の水道水を基準にする方法

一方ですでに水槽を立ち上げてしばらく経っていると初期段階の数値などが分からない場合があります。すでに数値が高く、状態が悪ければ、どこまで数値を下げるのがベストか中々判断がつきません。

そんな時は自身の住んでいる水道水を基準にすると良いでしょう。例えば水道水のTDSが80だとすると、レイアウトにもよりますが、落ち着いた水質は大体70~90のレンジになることが多いです。

汚れいている状態や水草の状態がよくならない水槽はTDSが+20〜30ほどになっていることがあるので、水替えを行なって数値を落とすと良いです。

複数水槽がある場合は、構図や使用アイテムを含めてTDS値を記録しておくと次回立ち上げた水槽の管理に役立ちます。

水槽のTDSを下げる方法

水替え

TDSを下げるには水槽内の水を変えるのが一番効果的です。

20cm水槽キューブ
放置して汚くなった水槽

上記の水槽はTDSが110にまでなる水槽です。水を50%抜き水道水(TDS値80)の半分を加えたところ90まで下がりました。

地域によって水道水のTDS値が元々高いという場合もあるでしょう。その場合は、水道にカチオンフィルター(イオン交換樹脂)やRO浄水器を取り付けるのが効果的です。水道水のTDSは一年中安定しているわけでないため、これら浄水器を利用できると水槽の管理がしやすくなります。

ゼオライトを使用する

ゼオライトは不純物を吸着してくれる効果があるため、TDSを下げる要因として期待が持てます。水道水のTDSが高く、カチオンフィルターやRO水を導入できないという方は手頃に入手できるゼオライトを使うのも良いかもしれません。

ただし、ゼオライトは水草の栄養源となるカリウムも吸着してしまうので追肥の量やタイミングは別途注視する必要があります。(ゼオライトはサンゴ苔や髭苔の予防や排除促進にも役立つのでおすすめ)

TDSの測定方法

TDSの測定方法はPHを測るよりも簡単です。TDSメーターを利用すれば2000〜2500円ほどで何度でも計測が可能です。校正する必要もないため、購入してすぐに計測できます。

TDSについて:まとめ

  1. TDSは水中の不純物を数値化したもの
  2. TDSが高いと硬水・低いと軟水
  3. 水草が育ちやすいTDSは30~100
  4. TDSを下げるには水替えが手っ取り早い

TDSの計測は簡単で、目視だけでなく数値として水槽の中を確認できる要素です。TDSメーターも安く入手できるのでアクアリウムをもっと楽しみたい方や水替えのタイミングが分からない初心者には特に購入をおすすめします。

TDSは水中の不純物を数値化したものですが、薬浴や塩浴を行う場合はそれらの添加物により数値が大きく出てしまいます。数値が高い=汚いという意味としてすぐに捉えることはせず、まずは基準を知り、水草や熱帯魚がイキイキとする状態の数値はいくつか?を導き出すのが賢明です。

軟水にするお手軽グッズ

水草水槽に使われる水草の多くは硬度の低い軟水を好む傾向が強いです。

そのため、住んでる地域によっては綺麗に育てられず、溶けて枯れてしまったり、発色が良くならないという経験をしている人も多いのではないでしょうか。

すでに水道水の硬度が高い地域の人は対策としてADAのカチオンフィルターを導入していることでしょう。

しかし、設置できる水道が家になかったり、予算の都合から買えない人も珍しくありません。そんな人でも手軽に水槽の硬度を改善できるイオン交換樹脂グッズを紹介します。

純水精製用イオン交換樹脂

WaterPlantsWorld

外部フィルターなど大きめな濾過槽に入れて使用するイオン交換樹脂バッグです。容量が多いためそこそこ長持ちする商品ですし、手入れも簡単なのでおすすめです。

イオン交換樹脂のまとめ売りというべきでしょうか。こちらは100均などで売られているお茶バッグに入れて使用するとコスパが良い商品です。アクアメーカーのものよりも格段に安いので長期にアクアリウムを楽しむ方は断然おすすめです。

水槽のTDSによくある質問

水草がよく育つTDSの目安は?

水草が育ちやすいTDSの値は30〜100になります。TDSの低い水質の多くは軟水に傾いている傾向が高いため、水草レイアウトを作り込みたい人はこの数値を目指すと良いです。ただし、必ずしも100以下である必要はなく、100を超えてもきちんと育つこともあります。詳しくは「TDSの目安と水草が育つ目安」をご覧ください。

TDSが高い。どうしたら下げられる?

TDSを下げるには水槽内の水を変えるのが一番効果的です。しかし、地域によっては水道水のTDSがそもそも高いというケースもあるでしょう。そんな時は浄水器を使用するか、TDSを下げる効果のある濾過剤を使用するのが効果的です。詳しくは「水槽のTDSを下げる方法」で紹介しています。

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